レビュー:メタルギア ライジング 感想その1

メタルギア ライジングリベンジェンスの感想です。

結論から先に言うと、私はこのゲームが気に入りました。全てが完璧ではありませんが、非常に面白いアクションゲームです。

シナリオはどうでも良い

まずストーリーについては評価しません。ストーリーが悪かったという意味ではなく。「どうでもいい」という意味です。ゲームにおいてストーリーなんてものはどうでもいいです。ストーリーデモなんてものはプレイヤーが操作し体験するものではありませんから。
同じ「演出」なら、ゲーム内のキャラや背景のデザインの方が余程大切。まあ悪いストーリーよりは良いストーリーの方がいいでしょうけど、私の中ではそんなものは殆ど意味を成しません。

今までのメタルギアシリーズのファンの方々からはストーリーについて酷評されているようですが、私は今までのシリーズを全くプレイしていないのでその辺の事は全くわかりません。まあ仮に今までのシリーズをプレイしていたとしてもやっぱり「ストーリーなんかどうでもいい」と私は言うと思いますけど。


さて本題。

ノーマルクリア→引継ぎでノーマルもう1週→引継ぎハードクリア→引継ぎベリーハード3面までクリア、とここまでプレイしての感想です。ベリーハード終わったら、初期状態からハードでプレイしようかな。

参考としてこの手のアクションゲームでの私のお気に入りを挙げると、まず筆頭はニンジャガイデンシリーズ。でもニンジャガ3は除く。あれはダメ。あとニンジャガ2はPS3よりXBOX360版の方がいいな。ニンジャガに次いでゴッドオブウォーシリーズが好き。
無双シリーズは全くダメ。全然肌に合わない。あとベヨネッタとデビルメイクライも体験版だけ触って肌に合わなかった。ガードがないゲームはイマイチに感じる。

そんな私のレビューです。長いので2,3回に分けて書きます。今回はこのゲームの特徴的なシステムの説明とその感想。
ゲームシステムについては非常に好感触です。

(操作方法はタイプDのものです。ほかのタイプだとボタン配置が若干違います。)

グラフィックと自由切断

敵以外のオブジェクトはどの攻撃でも、敵は斬撃モード(後述)のみで”斬った通りに”切断できます。
まず、これは本当に素晴らしい。
こうやったらこうなるだろう、という事がゲームの中でできるのってやっぱり嬉しいよね。
ゲームのグラフィックに物理演算が使われ始めた時に感動した憶えのある人はこの自由切断でも感動すると思う。

じゃ、その「切断」という要素を除いてみた場合、グラフィックはどうなのかと言うと、現在のPS3やXBOX360の他のゲームに比べると若干劣るかな。具体的に言うとバンプマッピングが殆ど使われておらず、普通のテクスチャなんだよね。
ただ逆に言うと劣るのはそこだけ。実影もちゃんと出るし、バンプが使われていないとは言っても、テクスチャが別に特段見た目がヘボイという事ではないです。これで基本的に60FPSで動くのはむしろ驚異的だと私は感じます。

「実影」って物体の存在感において重要だし、スピーディなアクションゲームはやはり60FPSじゃないと。「自由切断」というシステムを実装した上で、できる事・やるべき事をうまく取捨選択し仕上がったグラフィックだと思いますね。
しいて難点を挙げるとすれば、敵が多い所等で若干フレームレートが低下してしまう事。これでフレームレートが目に見えて低下する事がなければ言う事無しなんですが、流石にそれは無理というものでしょう。

移動と攻撃

左スティックで移動、□ボタンで弱攻撃、△ボタンで強攻撃、×でジャンプ、右スティックでカメラ操作。このへんは他のアクションゲームと同じ感じ。L1ボタンで斬撃モードになりますが、これは後述。

他のゲームと違うのはニンジャラン。
いわゆる走りなんですが、前方に障害物があると自動的に乗り越えます。(障害物の下が空いているときはスライディングになる)
また、足場が途切れていると自動的にジャンプになります。アサシンクリードのフリーランにちょっと似てますね。アサシンと違い、雑魚兵士も乗り越えられます。ニンジャガの踏みつけみたいな感じです。
またニンジャラン中は敵の銃撃を自動的に刀でガードしてくれます。じゃあ銃撃の意味ない・・・という事はなく、前方と側面しかガードできません。また、ニンジャラン以外に銃弾をガードする方法はありません。低難易度であれば銃弾は大したダメージになりませんが、高難易度ではバカにならないダメージ。下手に足を止めず、敵や障害物をうまく盾にしながら闘うのがよさそうです。

ゲーム中、BPという点数を貯める事で、新しい技をアンロックできます。敵を上に打ち上げる「カチアゲ」、雑魚敵を吹っ飛ばす「掌底」等。amazonのレビューで「緊急回避が無い」と書いている人がいますが、これは間違い。
後方へステップしながら刀をふる「攻防一体」という技があり、これは無敵時間があります。難易度ノーマルだと「攻防一体」を使うと簡単すぎるので封印した方がよさそう。高難易度ではこれも使っていかないと厳しい感じです。

斬撃モードと斬奪

体力ゲージ下にあるFCゲージが一定量以上の時(色が青い時)にL1ボタンで斬撃モードになります。斬撃モード中は左スティックを動かして刀の振り方を決め、左スティックをニュートラルにするか□ボタンを押す事で自由に狙って斬る事ができます。
斬撃モード中は時間の流れが遅くなりますが、時間が完全に止まっているわけではありません。また、斬撃モード中はFCゲージが減っていき、ゲージが無くなると時間が遅くならず、また敵を切断する事ができなくなります。(要は、刀の振り方を決められるだけで意味がない状態になる。)
従って、斬撃モード中はできるだけ素早く狙いをつけて斬る必要があります。

敵キャラの内、雑魚サイボーグ兵と仔月光、鳥型のメカ(兵士が背中に背負って飛んでいる事がある)あとは敵の撃ってくるミサイルはいきなり斬撃で切断できますがそれ以外の敵は無理。
敵の腕や足、胴体はダメージを与えていくと色が青くなり切断が可能になります。また、敵にシノギカウンター(後述)を当てた時など、敵が気絶した際は近くで△と〇同時押しで専用の攻撃モーション(この間無敵)が入り、強制的に切断可能な状態になります。

斬撃モード中、切断可能な敵の胴体には赤い四角が表示されます。ここを斬ると敵の自己修復ユニットなるものを奪い、体力とFCゲージが全快します。これを「斬奪」と言います。

感覚的にはゴッドオブウォーの「CSアタック(いわゆるQTE)」に近い部分があります。大型の敵にダメージを与える事で発動可能になり、成功すればトドメを刺せるあれです。ただ、ゲーム性としてはCSアタックよりも良いと思います。理由は自分が狙って斬るというきちんとした操作が必要である点。QTEは所詮ボタンを押すだけで、しかもその間は無敵。プレイヤーが操作している感とはほど遠い。
やはりゲームはプレイヤーがキャラを操作してこそです。だからこそ「切り裂く」感が気持ちいいのだと思います。

斬奪で体力やFCゲージが全快するのは一見「ヌルい」ように思えるかもしれません。確かに低難易度ではそういう感もあります。
が、高難易度ではいきなり切断はできない大型の敵の出現頻度が高く、しかもこいつらが手強い。斬撃モードで殺すまでが大変なので、むしろプレイヤーがどんなに追い詰められても「斬奪」での全快があるので諦めずに頑張れる。そんな風に感じますね。

シノギ(防御)

このゲームには防御のボタンがありません。敵が攻撃してきた際、その敵の方に左スティックを入れて□ボタン(弱攻撃)を押す事で攻撃をガードします。
例えば敵が連続で攻撃してきたら、攻撃が来る度に□ボタンを押して防がなくてはなりません。こう書くと非常に難しそうに思えるかもしれませんが、そんなにシビアではありません。
左スティックを倒す方向や□ボタンを押すタイミングは結構大雑把でOK。とは言え、攻撃を一発防ぐごとにボタンを押さなくてはなりませんので、複数の敵が連続で攻撃してくるとこれをシノギきるのは難しいです。

このゲーム、「自由切断」ばかりが前面に押し出されている感があります。
事実「自由切断」はこのゲームの面白さのキモですが、それと同等にキモなのがこの「シノギ」。一般的な「防御ボタン」による防御よりゲーム性が高く、手ごたえがあります。ただボタンを押しているだけで防御してくれるのとは違い、自分で狙ってガキン!ガキン!と防ぐのですから。

もうひとつこの「シノギ」の良い所。
ゲーム性とはちょっと違う話になるのですが、「刀で闘っている」という手ごたえをすごく感じるんですよね。刀で1発1発を防御し、刀で攻撃する。そんな感覚を覚えるのです。攻撃と防御のボタンが同じだからでしょうか?

敵の攻撃について

このゲームの敵は攻撃の前に必ず目が赤く光ります。(攻撃の種類によっては敵全体が黄色く光る。)これが地味に秀逸なポイント。
他のアクションゲームでは敵が複数いるとどれが何やってんか分からなくなるという事が往々にしてあります。この目が光る演出がある事で、なんだか分からないうちにダメージを喰らったという自体が少なくなるわけです。
ともすると「目が光るのが見えたら、その方向へスティック倒して□ボタン押せばいい」となりかねないですが、そうはなっていません。
敵の目が光るのは、あくまで攻撃動作に入る合図であり、目が光ってから攻撃判定が出るまでの長さは攻撃の種類によってまちまちです。
よって、目が光ったらその敵の動きをきちんと見て、シノギで防ぐなり、攻撃が来る前に走って逃げるなり、先に攻撃を当てて潰してしまうなりといった対応をする必要があるわけです。

というところで今回のレビューはここまで。
次回はこのゲームの良くなかった所、ダメな部分を書きます。
メタルギアライジングリベンジェンス レビューその2に続きます。

また、DLC「BLADE WOLF」のレビューはこちら↓
メタルギアライジングリベンジェンスDLC BLADE WOLF レビュー

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