- 商品名:TYPE-A 1Pカラー
- メーカー:RCベルグ
- キャラクター原作:ゲーム「怒首領蜂大往生」
発売された時期がいつだったかもう忘れてしまったのですが、このキットの原型製作を担当された
「モデリズム」のブログ記事から察するに、2009年ごろだったみたいですね。
私が覚えている限りですと、確かその後1回再販されたと思います。
確かどちらも受注生産のみ。でも再販前後にワンフェスか何かのイベントのブースでも販売された事もあったような・・・。
この1Pカラーの他、模型雑誌の「電撃ホビーマガジン」誌上限定通販で2Pカラーもありましたがこちらは未入手です。
組み立て前の部品状態の写真なんて撮っていませんので、部品の構成については
RCベルグの公式ページをご覧になってください。
レビューの最初にちょっとおことわりしておかなければならない事が3つばかり。
一つは主翼の翼端灯。
ここは本来キットでは主翼と一体成型で尖った形状をしているのですが、尾翼の翼端灯と質感を合わせるため、この主翼の翼端灯は切り落としてしまいWAVEのHアイズミニだったかな?クリアーのパーツに換えてしまいました。
本来はクリアパーツではありません。尾翼の翼端灯については後述。
もうひとつおことわり。
機体の下側の写真は撮っていません。
本当は機体を立てて写真を撮りたいのですが、いかんせんレジンキットなので怖くて無理。
レジンのムクで重い上、プラスチックに比べて折れやすいので、立ててうっかり倒してしまったら壊れかねないので勘弁してください。
最後にもう一つ。このキットはランディングギア(着陸脚)を出した状態と閉じた状態の選択式になっていますが、着陸脚を紛失してしまったので閉じた状態のみとなっています。
ちなみに選択式とは言っても、脚庫のフタを接着せずに両面テープか何かで留めるようにしておけば差し替え可能です。
なお着陸脚はレジン製のものとホワイトメタル製の2種が付属します。
本体が組み立て終わる前にレジンの着陸脚が1本どこかへ行ってしまい、仕方ないのでメタル製のを塗装して使う事に。どうせ塗るなら着陸脚のパーティングラインをきちんと消してやろうとラインにパテを盛った後、本体が完成したら満足してしまって着陸脚は放ったらかし(笑)
で、それもどこかに行ってしまったという(笑)いい加減ですみません。
怒首領蜂大往生の自機は自機選択画面の絵とそれ以外では形状がかなり違うのですが、このレジンキットは「それ以外」の方が元になっているようです。
ゲーム内で実際に操作するグラフィックもこの形状。こう立体になって見てみるとガンダムのコアファイターみたいなシルエットだと思います。
カラーレジンキットなので最初から色分けされていますが、細部は自分で塗装しています。成型色はとても綺麗で、プラスチックくさい透けがなく充分に見栄えがします。
プラモデルの成型色のメタリックカラーは往々にして安っぽい感じがしますけど、このメインロケット部分の成型色はなかなか悪くないと私は思います。
RCベルグの公式ページにあるように全長は165mmほど。
スケールは1/100となっています。・・・・が、コトブキヤのプラモは1/144スケールで全長180mm(笑)どうなっているんだ?そもそも全長の設定があるのかな?
エアインテーク内はグレーで色分けされており、ファン状のディテールも入っていていい感じ。
写真撮っていなくて申し訳ないですが、下のインテーク内はスリットの入ったシャッター状のディテールになっていて、やはりそこもグレーで色分けされています。
キャノピーはクリアーグリーン成型。
さすがにキャノピーの枠は色分けされていないので自分で塗装してます。
確かガンダムカラーのグレー24で塗ったような気がします。
同じRCベルグ製カラーレジンキットの大往生Bタイプやケツイの自機2種はパイロットが付いていないのですが、この大往生Aタイプはパイロットが付いています。
シートとパイロットは別パーツなのでパイロットを乗せない事も可能。
しかしこのパイロット、設定とは形状が明らかに違い普通の現用航空機のパイロットのような造形なのが残念なところです。
RCベルグ公式の完成見本ではパイロットはやはり現用軍用機のそれのようにグリーンで塗装されているのですが、こんなに派手なカラーの機体でパイロットだけ現用機然としているのも変だと思い、機体に合わせて白と赤で塗装してみました。
コックピットの後ろ側の上面。個体差もあるかもしれませんがここにヒケがあるのが残念。
機首はカナード翼以外一体成型の1パーツでかなり厚いレジンのムクとなっているせいでしょう。
いわゆるガレージキットですからこういう事はよくあるのでしょうけど、塗装しないで組むことも想定されたカラーレジンキットなので何とかヒケは出ないようにして欲しかったですね。
主翼と白い部分との間のところのみ、黒で色分けがなされていますが、他の段落ち部分は自分で黒く塗装する必要があるため、ここも色を合わせるためにやっぱり黒で塗りました。
これなら別にここは色分けしてくれなくても良かったかな、と思いますね。
エンジンブロックの緑のラインはパーツが別で色分けされています。精度が高くて、組むとほぼツライチになってくれます。
自機選択画面の絵やそれを元にしたと思われるコトブキヤのプラモデルだとこの緑ラインは一段落ちた形状になっていますね。
つまりここは別の部品という事なのかな?
メインノズル。
ディテールがシャープで、きちんとフチが薄く見えるのがイイですね。
冒頭でもちょっと話題に出した尾翼の翼端灯。
これはクリアーパーツに作り替えました・・・・・・というのはウソで塗装しただけです。と言ってもベタ塗りではなく、以前からやってみたかったクリアーっぽいフェイク塗装です。
昔海洋堂から出ていたヤマグチ可動のバルキリーとか、リボルテックの可変バルキリーのキャノピー部分に使われていた塗装を真似してみたのです。
成型色の白をそのまま下地として、翼端灯以外をマスキング。
で何回かは翼端灯全体を塗装した後、こんな感じで斜め上からエアブラシでクリアーカラーを吹き、こんな感じのグラデーションにします。
ペイントで適当に描いた絵なんで分かり難いかもしれませんけど、要は翼端灯と尾翼本体の境目付近の塗装を薄くし、下地の白が透けて明るく見えるように塗ります。
ツヤあり塗装なので光が当たれば自然に本物のハイライトが入ります。するとこのフチが透けたようなグラデーションと相まってクリアーっぽく見えるというわけです。
尾翼はこれで良いのですが、問題は主翼の方。
形状からしてどうグラデーションにすれば良いのか。そして主翼は成型色が赤なので一旦翼端灯だけ真っ白に塗装してやる必要がある。
これは面倒だな・・・という事で冒頭で述べたように主翼の翼端灯はクリアーパーツに換えてしまったのでした。
カラーレジンキットの組み立てについて
カラーレジンで各パーツごとに色分けされており、部品が並んだ写真を見ているとまるでガンプラみたいですよね。
普通のレジンキットより手を出しやすいですし、実際私もレジンキットってRCベルグのカラーレジンキットしか組んだ事が無かったりします。
ですがガンプラほどお手軽簡単というわけにはいかないです。とは言ってもそんな難しいわけでもないですが。若干隙間が空いてしまう部分も無いわけではありませんけど、パーツ自体の精度は高くて合いは良いです。
でも接着部分の位置あわせ用のダボと穴、これだけは位置が合っていません。そのままダボと穴を合わせるとパーツが少しずれます。
なのでダボを一部切り欠いてやるようにして、ずらして正しい位置にパーツを合わせて接着してやりましょう。
ダボは完全に切り落としてしまっても良いかもしれませんが、接着時の強度を考えると完全には切り落としてしまわずに残した方が良いと思います。
接着は瞬間接着剤かエポキシ接着剤を使いますが、エポキシ接着剤の方を断然オススメします。瞬間接着剤はパーツ同士が密着した時点でくっ付いてしまうので、位置合わせがシビア。接着剤を付けすぎてはみ出してしまったりすると、それを除去するのは困難です。
対してエポキシ接着剤はくっ付くまでに時間の余裕があり、硬化するまではエナメル塗料のシンナーで拭き取る事が可能。うっかり付けすぎてはみ出しても、シンナーで拭けば良いだけです。
このAタイプ以外に同じく大往生のBタイプ、そしてケツイの自機AタイプとBタイプ、あとデススマイルズのキャスパー、と5つのRCベルグ製カラーレジンキットを組みましたが、この大往生Aタイプが一番組み立てが簡単でした。部品も少ないし。
でも1箇所だけちょっと難アリな部分がありました。それは主翼と胴体の接続。
細長い板状のダボで胴体に接続するのですが、このダボ穴の位置が左右で平行になっておらず、そのまま組み立てると左右の翼やエンジンブロックが平行になりません。
レジンなので収縮の個体差があるかもれませんが、とりあえず私が購入したものはこうなってしまっていました。ですがちょっと加工するだけで問題なく組めます。
削るのにちょっと時間は掛かりますが、作業自体は難しくはないです。
15000円もするものを自分の判断で加工するのはちょっと勇気が要りましたけど。
実は機首のカナード翼も平行にならず少しずれているのですが、これはどうにもならないのであきらめています。
総評
胴体と主翼の接続が平行ではないのは直しましたけど、全体的に組み立ては簡単です。カラーレジンキットの入門用としても良いかもしれませんね。
成型色も綺麗ですし、何より自分がさんざんプレイした(そして今でも時々プレイする)大往生の自機を立体で手に入れられるのは嬉しいところ。
値段は高いですが、レジンキットですし仕方ない。レジンキットぐらいでしか商品化は見込めないようなキャラだし・・・・と思っていたのでコトブキヤのプラモにはビックリしましたよ本当に。
プラモの方は自機選択画面の絵が元になっていてあれはあれでカッコ良いですが、やっぱりゲーム内で見慣れたこのフォルムの立体物も捨て難い。
なのでプラモが出るとなっても別にこのレジンキット買った事を後悔していません。主翼やカナード翼の平行以外にも微妙にシンメトリがきちんとしていない部分がよく見るとありますが、レジンキットではこれが限界でしょう。
ケツイの自機にも言える事なんですが、オプションも付けてくれたらなお良かったですね。ゲーム内では常にオプションが付いていますからね。「オプション」て「選択できるもの」という意味なんですけどこれいかにという(笑)
という事でRCベルグ製の怒首領蜂大往生Aタイプのレビューでした。
はじめまして。
私もシューティングゲーム自機の模型に興味があるので、今回の貴重な大往生Aタイプのカラーレジンキットのレビュー・フェイク塗装のテクニック等とても参考になりました。
ケツイの自機のレビューも楽しみにしてます!
コメントありがとうございます。
ツイッターでフォロー頂いている方ですよね?
同じRCベルグのレジンキットでもデススマイルズのキャスパーは結構
ブログに載せている人を見かけましたけど、大往生とかケツイの自機は
全然見かけないですよね。
まあシューティングの自機なんてそんなものかなと思いますけど、
それだけに大往生の自機がコトブキヤからプラモ化は本当に驚きました。
>ケツイの自機のレビューも楽しみにしてます!
最近忙しいので結構先になってしまうかもしれません。
季節的にはハロウィンなんでキャスパーをレビューしようかとも
考えてます。