レビュー:NECA ビショップ(エイリアン シリーズ3)

NECAの7インチフィギュア シリーズ3の内の1体、ビショップをレビューします。
映画ではランス・ヘンリクセンが演じたアンドロイド。

商品名:エイリアン/ 7インチ アクションフィギュア シリーズ3「ビショップ」
メーカー:NECA(ネカ)
キャラクター原作:映画「エイリアン2」

シリーズ3の他2体のレビューはこちら
レビュー:NECA ケイン
レビュー:NECA ドッグ エイリアン

内容


ビショップ本体、ライト、ナイフ、ナイフ持ち用の右手首
となっています。

本体


作業服のような服装なので見た目は地味ですが、相変わらず造形はよく出来ており、ウォッシングで緻密なディテールがしっかりと浮かび上がっていて良い質感です。
胴体の服は軟質樹脂製で上下で一体になっており、どうも腰は可動しない様子。
胴体の服が軟質樹脂製と聞くと可動範囲に配慮してそうな感じがしますが、残念ながら可動はやっぱりイマイチだったりします。詳細は後述。

各部の説明に入る前に一つ。

脚の長さが左右で違ってしまっています。
私のがたまたまそうだったのか、あるいは仕様なのかは分かりません。


太ももをドライヤーで温めてやり、引っ張って股関節から少し引き出して左右同じ長さにしました。
最初は右足(画像では向かって左)が奥まで入っていないのかと思いましたが、そういうわけではないようです。
きちんと組み立ててあるのにずれている?

もし同じ事をやろうとした場合、破損には注意してください。

他の「エイリアン2」のフィギュアと比較


同じネカのリプリー(シリーズ5)ネカのヒックス(シリーズ1)と並べて。
ビショップって結構背が低い。

各部

頭部


メーカー公式の画像と変わりない感じで、なかなかランス・ヘンリクセンに似ていると思います。
同じNECAのプレデターのシリーズ8シリーズ9のダッチほど良く似ているわけではありませんが、
エイリアンシリーズ1のヒックスやハドソンと同じ程度には似ていると思います。


運悪く、私が買ったものは右の頬に青や茶色の塗装がはねてしまっているわ、目の下に白目の塗装ははみ出ているわ、逆に白目は塗られていないわとさんざんです。
やっぱり、出来れば店頭できちんと見て買いたいですよね。はねた塗装を削り落として頭部の肌だけ塗装しなおそうか思案中。


頭部の前後可動はこのくらいです。


左右にかしげるのはこのくらいが限度。


左右を向くのはこのくらいが限度。
というわけでそれ程可動しません。

前述の通り胴体の服は軟質樹脂。そして首元はほとんど見えないデザインとなれば首元に可動を仕込まない手はない・・・・と思うのですが悪い意味でやっぱりそこはNECA。
そんなものは無く頭部の可動は首と頭部の間だけといういつもの仕様です。


右肩にはスラコ号のマークが印刷で入っています。

まずダメなのが肩関節です。

腕を上に上げると・・・・・


このように上から見るとハの字に開いてしまいます。
真っ直ぐ前に腕を上げる事が出来ません。


腕を上げた状態で肩関節をアップで写したものです。胴体に対して斜めに関節が刺さっているのが分かるでしょうか。


そしてさらにダメなのがこれ。腕を上げた状態だと肩のラインが明らかにおかしい。
関節の仕込み方がダメですね。
胴体は本体があってその上から軟質樹脂製の服を着ている構造なので、肩関節はもっと奥に付ければ良い。で、関節を2重関節にでもすれば、服は軟質なんですから可動も見た目ももっと良く出来たのではないかな・・・というのは素人考えでしょうか?
前述の首の根元に可動が無い点もそうですが、軟質である意味が全く無いですよねこれじゃ。

続いて肘。

可動の限界はここまで。
まくった袖があるのでひょっとすると可動範囲がいつも以上に狭いのではないかと思っていたのですが、まくった袖(明るいブルーの部分)だけは軟質素材になっていて曲がるので可動を妨げる事はありませんでした。
と言ってもいつものNECAクオリティで90度まで。
この袖まくった部分で関節は隠れるのだから、せっかく軟質にしているならいつもの肘関節の構造ではなくもっと曲げられる関節にすれば良いのに・・・と思うのは素人考えでしょうか。せっかく軟質素材使っているのにもったいないように思えます。

胴体と脚


冒頭でも書きました通り、胴体の服は軟質素材で上下が繋がっており、腰に可動はないようです。
ひょっとすると関節が固まっているだけで実は可動する、という可能性もありますが、上下一体の服なのでどの道あまり可動はしないと思いますね。造形は細かくてよく出来ています。


股関節は最近のNECAでは定番の球体関節です。
ドッグエイリアンと同じく左右で脚を開く可動部分の幅がやっぱり違います。
という事はこれは仕様なのでしょう。この関節は左右で一組になっているのだと思います。


ズボンを履いているキャラクターだと鬼門な股関節の分割。お尻のポケットは途中で切れておらず、ポケットだけは丸々お尻に付いているという分割になっています。ポケットが途中で切れてしまうよりはこの方が見た目が良いとは思います。


胴体の服は軟質ということもあって可動を妨げないので、股関節の可動範囲は広いです。前方向、左右方向への可動は画像くらいが限界。とは言え、可動させると見た目はちょっと厳しいですね。仕方がないとは思いますが。


膝関節の曲げはここまでが限界。ここもいつものNECAクオリティであまり動きません。


胴体の軟質素材の服は前後でパーツの分割があるようで、股関節で脚を横に大きく開いたらこのように接着部分がはがれて裂けてしまいました。まあ接着し直してやれば良いとは思いますけどね。裂けてしまうまで分割がある事に気が付かなかったくらい、巧みな分割になっています。


脚の造形。
しわの表現や表面のディテールなど、いつもながら造形は良く出来ています。


足元のスニーカー。
造形・塗装ともに非常に良く出来ていて、使い込まれた普通のスニーカーという感じ。
可動は足首根元がボールジョイントで可動するのみで、どの方向にもあまり可動はしませんが、立ち状態で接地するには充分というところ。


足裏もきちんと造形されています。薄汚れたゴム製の靴底の質感が良く出ていますね。

付属品

ライト


置きライトとして使う時の側面の発光部分はきちんとクリアーパーツになっています。


過去シリーズの海兵隊の装備同様、ベルト部分も地味に造形が細かいです。


黄色の部分の塗り分けはちょっと甘いですね。フチの部分は黒が正しいのではないかと思います。個体差もあるかもしれません。


手に持たせられます。

ナイフと持ち手


ビショップといえば印象的なのが、ハドソンの手の上に自分の手を置いてすごいスピードでナイフをトントントントンやるあの場面。
という事でナイフと持ち手が付属しますが、装備を付けていないハドソンのフィギュアは無いのであの場面の再現は出来ませんね。
まあしかし、こういうものを付けてくれるのは良いと思います。

総評

造形は良いけど可動はイマイチといういつものNECAクオリティで、今回は可動についていつもよりやや下というところでしょうか。
エイリアンクイーンの時は「こんなものを出すなんてさすがNECAだ!」と思いましたけど、今回は悪い意味で「やっぱりNECAだな」と思いました。

シリーズ1にせよシリーズ2にせよ、そして同じシリーズ3のドッグエイリアンにせよ、エイリアンは見た目も考えた上でかなり可動するようになっていますし、海兵隊も肘関節以外は良く動くので可動をないがしろにしているわけではないと思うんですよね、NECAって。
おそらく見た目との兼ね合いもあるのだろうと思っていたのですが、今回のビショップはせっかく胴体の服を軟質素材にしているのにそれを全く生かす気が無いように思えました。肩関節は本当にダメだと思います。
とは言え、やっぱりビショップはとても印象的なキャラクターなのでフィギュア化されたのは嬉しいですし、可動がイマイチとは言ってもやっぱり押さえておきたいところではないかと。

以上、NECAのビショップのレビューでした。

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