先日映画「スティーブ・ジョブズ」を見てきましたのでその感想を書きます。
私は特別スティーブ・ジョブズのファンでもなんでもなく、彼の伝記の本なんかも読んだ事がありません。
なので自分の中でのイメージ、スティーブ・ジョブズ像みたいなものは全く無い状態で見ました。
結論から言うと映画は面白かったです。が、ちょっと残念なポイントが。終わり方がイマイチというか「え、ここで終わりなの」という終わり方でした。
この映画はスティーブ・ジョブズの大学生時代からの半生を描いた映画です。ですがちょこっとネタバレになりますけど、映画の導入部分は私たちも良く知るあの製品の発表から始まります。
ところがこの映画、その製品が発表されるところまで行かずに終わりなんです。導入部分があの製品の発表なんですから、映画の内容もそこまで行って然りだと私は思います。
また何より、スティーブ・ジョブズという人物がこういった形で映画化されるような存在になった・アップルという会社が今の地位になった理由は、やはりあの製品以降の彼の活躍・彼の作った製品によるところが大きいと思うんですよね。だからそこをきちんと描いて欲しかったし、彼はあの時どんな風にしていたのか知りたかったな。(もちろん、知るだけなら伝記の本でも読めば良いのでしょうけど。)
あと映画終盤、アップルをクビにされた後の展開が急に速すぎる。クビになったあとNextという会社を起こすのですが、どんな気持ちでその会社を起こしたのか・そもそも何やっている会社なのかも分からない。2時間の映画ではなく3時間の映画で晩年まで描くべきだったのではないかな、と思いました。
とまあ、終わり方こそ残念だったのですが、映画自体は面白かったですよ。
ガレージでコンピュータ(というかボード)を組み立てて売っていた小さな会社が、いつしか誰もがしるアップルコンピュータに
なっていくという、映画みたいなサクセスストーリー。
これが現実にあったんだからスゴイよね。
そしてスティーブ・ジョブズという人のまあ、メチャクチャな事(笑)
クツを履かないだけならまあ「ちょっと変わった人だな」ぐらいで済みますけど、危機的状況でも(むしろ、だからこそなのか)
平気で口からデマカセを言うし、友人にまで平気でウソ言うし。
自分の作った会社であるアップルにクビにされてしまうのは自業自得と言う感じがしました。が、一方で「人の為に働く事ができない」と会社を起こしたのにも関わらず、その会社の為に働けずにクビになってしまうというのは、どうやっても人間は社会と言う枠組みから出られないんだな、というちょっとイヤな気持ちも感じました。
余裕の無い状況でもデマカセを言えるというのは、よほど自信があるというか恐れを知らないというか。
ジョブズのそういうところに羨ましさを感じます。私には無理だ。絶対。
メチャクチャな人だと思いますが、だからこそあれだけのものを作れた・成功できたのかな、と月並みな感想かもしれませんが
妙に納得させられてしまいました。
映画の本筋とは関係ありませんが、「Apple II」が発表されるコンピュータのイベントの風景だったり、
劇中流れる当時のコンピュータのテレビCMらしきものから、当時のコンピュータに対するイメージというか、空気というかそういうものが感じられるのも興味深い。
時代を感じるというんですかね、何だか昔のファミコンが出た頃とかを思い出してしまいました。あと、主演のアシュトン・カッチャーが若い頃のジョブズに本当に良く似ているんですよ。映画の最後にメインの登場人物と一緒に本人の写真が出るんですが、ジョブズは本当に良く似ていると思います。
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