レビュー:ROBOT魂 龍神丸 ver.2([SIDE MASHIN]魔神英雄伝ワタル)

今日発売の新製品、「ROBOT魂 龍神丸ver.2」をレビュー。

発売前には気が付かなかった複雑な可動ギミックが幾つもあり、期待以上の出来栄えに嬉しくなりました。ver.2は伊達ではなかった。

商品名:ROBOT魂 龍神丸ver.2
メーカー:バンダイ
キャラクター原作:アニメ「魔神英雄伝ワタル」

内容

龍神丸本体、戦部ワタル、龍牙拳エフェクト、飛龍拳エフェクトx4、登龍剣、左右平手、左右剣持ち手、
となってます。

本体
 


青い部分は成型色です。写真だとちょっと水色っぽい感じに写っていますが、実物はコバルトブルー系の、ガンダムでよくあるというかSガンダムの青ですね。
白い部分はおそらく成型色の上からパール塗装ですかね?微妙にプラスチックっぽい質感が残ってはいますが良い雰囲気。でも戦王丸よりはプラスチック感が少ないですかね。手首も白ですけどここだけは全塗装。しかし他の白い部分とそれほど違いは感じません。

肩と登龍剣の赤は戦王丸同様にシルバーの上からクリアレッド塗装と見られ、透明感のあるメタリックレッド。
ゴールドは単純に塗装ですね。龍王丸以降のROBOT魂の魔神達と共通の仕上げという感じです。

かつて龍神丸は一度ROBOT魂で商品化されていますが、(私見ですけど)発売前からプロポーションに不評を言っている人が多く見られた印象でした。最初にイベントで発表(参考出品だったかも)された試作原型は非常にカッコ良くて期待したものの、実際に発売されたものは似ても似つかないくらい別物で細長いプロポーションしたので不評も無理は無いと思いましたね。
実際私もカッコ悪いと思って買いませんでした。その後発売された龍王丸からは劇中イメージなプロポーションとなり、ここからは好評でシリーズが続き今に至ります。

「龍王丸以降は良く出来ているのだから龍神丸をもう1度出しなおして欲しい」
そう思っていた人は少なくないと思います。私もその1人でした。
そして待望のver.2として龍神丸が再び登場です。かつてのROBOT魂龍神丸発表時の原型とはまたちょっと異なるプロポーションなんですが、アニメの劇中イメージのプロポーションでカッコ良く仕上がってます。

龍王丸と比較

昔のタカラのプラクションも確かそうだったと思うのですが、龍王丸の方が一回り大きいです。パワーアップして龍王丸になった、という感じがしますね。

頭部


プラスチックでシャープな造形。
額の赤(ワタルが乗り込むところ)はクリアーレッドの下にシルバー。目はメタリックグリーンで、目のふちの黒も含めて塗り分けが非常に綺麗。


額のクリアーレッドのパーツは上側に左右、下の中心に勘合のためのダボがちょっと見えてしまっていますが、これは仕方ないですし、それ程見た目も損ねていません。

首の可動

戦王丸の頭部と同じような構造で、引き出し式の関節が入っています。
もちろんここまで引き出したら見た目が非常にマヌケな事になるのでこんな風には使いませんけどね(笑)

デザイン上頭部が胴体に埋まっていて動かすのが困難なのでこういう構造を入れるのは良いのですが、これがちょっと残念でした。引き出して動かす事は出来るのですが、引き出さずに本来の頭部の位置だと殆んど動かないのです。


前後には見た目を損ねずに僅かに動かせますが、左右がピクリとも動かない。

「いや、当たり前だろ」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが・・・・

頭部と胴体の間には少しだけ左右に隙間はありますので、頭部がこの位置のままでも少しは左右に動かせるはずなんですよね。ところが頭部の下側が首のパーツとぶつかって全く左右には動きません。


首の根元はこうなっています。
首の周りの黒ベタで塗られた部分の中に首がめり込んでいる構造で、首そのものは一切動きません。


ほんの少し首関節を引き出してやれば左右に動くのですが、やっぱりほんの少し本来の位置より頭が上になってしまいます。

何が言いたいのかと言いますと、首そのものが動けば本来の位置のまま少しは頭が左右に動いたのではないかな、という事です。
もちろんデザイン上引き出し関節にでもしてちょっと強引に動かさないとろくに可動出来ないのは分かっていますし、引き出し関節を入れてくれたのは正しい判断です。
でも本来の位置のままで、ほんの少しだけでも左右に動いて欲しかったです。「細けえ事気にするな」と思う人もいるでしょうけど(笑)、そのままで左右に目線をやりたかった。これがちょっと不満です。



肩アーマーは上に跳ね上がるようになっており、ここまで腕を上に上げられます。龍王丸は肩の根元の関節が上に上がる構造でしたが、今回の龍神丸はこうなっています。


龍牙拳は取り外し可能。
金色のツメ部分はボールジョイントで僅かに動きます。


胴体左右のブロックは胴体との間に引き出し関節が入っています。


これによりちょっと強引に腕を前に出す事が可能です。


この部分は後ろ方向にも動きますので、ハの字に開いてやれば腕に力が入った感じを出せます。


ワタルが乗り込んだ時の見栄切りポーズや、飛龍拳のポーズで効果を発揮しますね。


さらに、腕は肩の根元でかなり内側に可動するようになっています。これは当然、登龍剣を両手で持つポーズを再現する為でしょう。


とはいえ、デザインがデザインなのでかなり無理があり、両手での構え方は結構制限されます。しかし見た目を崩さずによくここまで可動ギミックを考えたな、と感心しました。


肘の可動限界はこのくらい。大体90度くらいまでですね。

胴体

勾玉はどうやらクリアーパーツの上から塗装されているようで、光に透かすと微妙に透けています。これは不思議な感じで良い仕上げですね。


胸と腹の間は引き出し式のボールジョイントになっていて動きます。

さらに


腹と腰の間には後ろ側に引き出し式関節があり、上半身を前に屈可動させられます。このギミックは全くの予想外でビックリしました。


この龍神丸、地味に良く出来ていて嬉しかったのが胴体の合わせ目。左右のブロックは一体パーツ+裏フタという構成で合わせ目なし。


胴体は左右割りなんですが胸は別パーツで合わせ目無し。腰は左右割りで合わせ目が出てはいます(矢印部分)。しかし股間の張り出している部分が別パーツだったり、


底面は一部が別パーツだったりするため、合わせ目が出ているとは言ってもそれなりにメカの部品構成っぽく見えるのが良いです。
ワタルの魔神がいわゆる「メカ」かどうかというのはさておき(笑)、こういう構成だと見栄えが良いですよね。


背面は単なる真ん中割りなのがちょっと残念。
左右のブロックの背面には何やら意味ありそうなパネルが。おそらく空神丸との合体を想定して用意されている差込口なのだと思います。
これもメカのハッチっぽい感じがします。龍神丸は正面に比べて背面があっさりしていますが、これで間延びしませんね。


ちょっと残念なのがこの赤丸部分。龍王丸もそうだったのですが一部分だけパーツ分けされています。


反対側にはこれがありません。おそらく胴体パーツの左右をネジで止めていて、そのネジ穴隠しなのだと思います。
1箇所だけならまあ、給油口じゃないですけど片側だけのハッチという感じがしなくもないのですが、3箇所も片側だけあると不自然。
龍神丸に限った事ではありませんが、こういう部分て反対側も同じように部品を分割すれば自然だと思うんですよね。少数意見でしょうか?

脚部


股関節の軸はちょっとだけ太ももから引き出せます。


引き出すと脚の左右への開脚範囲が広がります。
実物を手に取るまではこの部分、軸が丸見えで見た目がちょっと貧弱だな、と思っていましたが、実物は貧弱な印象がなく気になりませんでした。不思議ですね。

メーカーのデコマス画像だとすねの内側にやはりネジ穴隠しと思われる分割があったのですが、これは製品では無くなっています。


さらにこの股関節の軸は胴体側で後ろに可動します。これも予想外のギミックでビックリ。


股関節で脚は真横まで広げる事が可能。


膝関節は今回も引き出し式で強引に曲がります(笑)これはデザイン上、そのままでは絶対に曲がるわけが無いのでこれで正解です。曲げなければ見た目も損ねませんし。


足首は戦王丸と同じような感じで動きます。


足首の関節はこんな構造になっています。


太もももすねも左右で部品分割ですが、合わせ目部分が段落ちのディテールとなっており、正面側膝アーマー下部のスリットは合わせ目が出ていません(片方の部品に寄せられている模様)。
これもメカの部品構成らしくなっていて良い設計。元デザインでは、すねと膝ははこのような段落ちが真ん中にありましたが太ももは
こうはなっていませんでしたね。太もももこうしてしまったのはアリなんですが、膝と太ももの段落ちがまったく同じ幅で一直線なのはちょっと不自然かも。太ももと膝で幅が異なるとなお良かったですね。
また細かい話ですけど(笑)

付属品
登龍剣


プラ製でシャープで塗装も綺麗。


持ち手に持たせる他、もちろん背中に納められます。


奥まで入れられるのですが、塗装が剥げるとイヤなので無理に差し込まない事にしています。

ワタルのフィギュア


小さいながら良く出来ています。鞘の表面のゴワゴワした質感が地味に良い出来。欲を言えば肌が成型色だと良いのですけどね。

飛龍拳エフェクト


クリアー成型。
根元の丸い部分は発射口の部分です。


胴体左右のブロックの発射口を外して差込みます。発射口のパーツは、隙間に紙を挟んでやると外しやすいです。


発射状態に。


この飛龍拳エフェクトの根元。
発射口から真っ直ぐに出ているのではなく、角度が付いています。このため向きを変えてやる事で広がり方を変えられます。

思いっきり広げてみたり、


真正面に近い向きにも出来ます。

炎龍拳エフェクト

これもクリア成型。


裏側には魂ステージを挿す為の穴が。

魂ステージが見つからなかったのでリボルテックのスタンドで代用してます。


並べてディスプレイ。

龍牙拳エフェクト

これもクリアー成型で、真ん中に魂ステージ用の穴が空いています。


龍牙拳本体は金色で塗装されています。


並べてディスプレイ。

総評
 
「これを待っていた」
最初にROBOT魂龍神丸発表の際に喜び、実際の製品にガッカリした人間としては今度こそ期待通りの製品という感じです。
ここまでは実際に手にする前から思っていたのですが、きちんと劇中イメージのプロポーションでありながらこれまでのROBOT魂の魔神達以上に可動ギミックが盛り込まれており、龍神丸のver.2でありROBOT魂の魔神のフォーマットのver.2でもある、という感じがしました。
(今後出る幻王丸などが同様の可動ギミックになるのかは分かりませんけど)

可動に不向きなデザインながら、かなり動いてポーズを付けられます。

最初からROBOT魂の龍神丸がこれだったら良かったのに、とは思いますけど、今改めてver.2として作られたからここまでの可動ギミックになった。そう思えばこれで良かったのかもしれませんね(笑)首関節がほんの少し残念ですが、それ以外は非常に良いです。

以上、ROBOT魂 龍神丸ver.2のレビューでした。

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