CAVE浅田誠プロデューサーが退社。4年間を振り返ってみる。

久しぶりにゲームの話。
CAVEでXBOX360のゲームを手がけてきた浅田誠プロデューサーが今月一杯で
退社されるそうです。

「XBOX360の最大往生で一区切り」「今月末で開発日誌は終了」という事を言っていた上、アーケードにせよ家庭用にせよ今後のゲームについての情報が無かった為、CAVEは今後どうなるのかな、と個人的に思っていました。
で、もう6月も終わりなので、上記の開発日誌が終了前にもう1回くらい更新があるかな、と覗いたところ、浅田さんが退社され、開発日誌ブログは古幡さんが引き継ぐという事を知りました。

ちょっと驚きはしたんですが、全く意外というわけでもないというのが私の感想。
USTREAMの動画配信の中での「XBOXでゲームを作りたかったのでCAVEに入社した」などの発言から察するに、多分浅田さんという人はあまり会社に執着しない人、やりたい事ができるところに行く人という印象だったので。
今後は次世代機のゲームを手がけるようですね。という事は、CAVEは少なくとも現時点では次世代機に参入する予定はないのかな?
まあCAVEの持ち味である2Dシューティングはわざわざ次世代機で出す必要はないだろうとは思いますけどね。

という事で、浅田さんがCAVEで最初に手がけたXBOX360版「デススマイルズ」からの4年間を振り返ってみようかと。

CAVEはそれまでとだいぶ変わった

浅田Pが来てからいい意味でCAVEは変わったな、という印象でした。
それまでCAVEってあまり表に出ない会社という印象だった。
アーケードにしろ家庭用の移植にしろ、開発だけで販売元は違う会社だし、そもそもあまり移植されないし、サントラはイベントまで行かないと買えない。
ところが浅田Pが来てからは、どんどん移植されるは、サントラは通販で買えるようになるは、開発日誌なんてブログはできるは。
発売したゲームでバグが見つかると、すぐにパッチ配信に向けて動いている旨が告知されたりして、すごくフットワークが軽くなり、ユーザーにとっては嬉しかった。
特にサントラが通販で買えるようになり、過去のサントラも再販してくれたのは本当に嬉しかったですね。
「虫姫さまver.1.5」のサントラを買わなかった事を今でも後悔してます。「これ1個だけのために送料と代引き手数料払うのはな・・。後で他に欲しい物があったときに買おう」なんて思って見送ったら、もう買えなくなってしまった・・。

グッズの通販が「オンラインケイブ祭」という形で一日か二日限定だった最初の頃は、サーバーが重くてね。大往生とケツイのサントラや、デススマイルズの設定資料集を買うのに苦労したのも今ではいい思い出です。(そのあとサーバーも軽くなり、在庫も余裕を持つようになったのか新製品も簡単に買えるように改善されました。)

バンバン移植されるようになったのは本当に嬉しかった

でもやはり多くのゲームがXBOX360に移植された事、これは本当にそれまでから考えたら「あり得ない」事でした。
最大往生なんて、アーケードが発表になった時点でみんな「どうせXBOX360で出るんだろう」って思ってたでしょ(笑)
これがもうあり得ない事。
アーケードで新作が発表された時点で「移植される」って確信されているなんて、それまでのCAVEでは考えられなかった。

あとUSTREAMで時々動画配信があったのも思い出深いです。
ケイブ祭の前日辺りに動画で新製品を紹介したり、開発中のゲームのプレイを見せてくれたり。ケイブのゲームと関係ない昔のゲームの話で盛り上がっているのも面白かったですね。「アタックアニマル学園」とか「ボンバザル」の話とかね(笑)

そうそう、梅本竜さんの事も思い出深いです。
なんでも浅田Pの古くからの友人だという作曲家。CAVEでは「赤い刀」や「エスプガルーダII ブラックレーベル」のBGM、あとその他移植作のメニュー画面BGM等を作曲されました。

USTREAMの動画配信でゲストとして登場し、「赤い刀」のBGMについて「ゲームセンターのガヤガヤした中でも聞こえやすいメロディというのを意識しました。人間にとってもっとも聞き取りやすい音の周波数帯というのは女の人の悲鳴なんです。ゲーセンの中でも格闘ゲームで女キャラがKOされた時の”キャー”みたいな声ってはっきり聞き取れるでしょ。あれはそういう事なんです。なので赤い刀のBGMはこの周波数帯の音をメロディに使ってます。」

というような事を語る姿が今でも鮮明に思い出されます。それだけに、梅本さんが他界されたというニュースを聞いた時は悲しかった。本当に惜しい人を亡くしたものだと思います。

浅田さんがいなくなった後、CAVEはどうなるんでしょうね?
浅田さんは開発者ではないですから、CAVEのゲームが良くなるとか悪くなるとかそういう事はないだろうとは思いますけど、今までのようなフットワークの良さは無くなってしまうのかな、と。

いや、それどころじゃないかもしれない。シューティングのメインストリーム(?)であるアーケードはかなり衰退し、家庭用だって厳しい状態にあるとは思います。
話が最初に戻りますが、CAVEの新作の発表が全くない現状、もうCAVEはアーケードや家庭用にシューティングを出さないかもしれない。スマホ向けでも出してくれればまだ良いのですが、シューティングゲームというものを全く出さなくなってしまわないか、そんな不安がありますね。まあ浅田さんが退社しなければシューティングが出る、というわけではないとは思うんですけどね。

書いていて自分でもわけが分からなくなってきましたが、ただでさえ「CAVEこれからどうなるのかな?」と思っていたところに浅田さん退社の報だったので、余計に不安が増してしまっている。そんな感じです。

そんな事を言っていてもしょうがないんですけどね。

確実に言えるのは、浅田さんがCAVEでゲームを発売してきたこの4年間は、CAVE設立から今までの中で、最も良い4年間だったなという事。こんなところでこんな事書いてもしょうがないとは思うのですが、本当に今までありがとうございました、というそんな気持ちです。浅田Pの今後のご活躍に期待したいと思います。

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