レビュー:ネクスエッジスタイル 龍星丸


1/18に発売となったネクスエッジの龍星丸をレビュー。
今までのワタルのネクスエッジをレビューしていませんので、唐突ですが。

  • 商品名:NXEDGE STYLE [MASHIN UNIT] 龍星丸
  • メーカー:バンダイスピリッツ
  • キャラクター原作:アニメ「魔神英雄伝ワタル2」

NXEDGE STYLE ネクスエッジスタイル 魔神英雄伝ワタル [MASHIN UNIT] 龍星丸 約90mm ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュア

新品価格
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内容


本体、尾翼パーツ、交換用手首(平手)。そして画像手前の付属品の左半分は飛龍形態への差し替えパーツです。

本体

尾翼パーツ(ロボット形態では背中にあるパーツ)は取り付けた状態で撮っています。


これまでのネクスエッジの魔神は面積の大きい本体色は成型色というのが通例でしたが、公式サイトの商品説明にあるように金色は塗装です。白っぽいグレーの部分と関節だけが成型色であとは全て塗装。レッドもシルバーの上からクリアーレッドを重ねたメタリックレッドの塗装です。

塗装の表面は非常に綺麗で、傷やムラが全くと言ってよいほどありません。

金色の塗装について

この金色の塗装なんですが、よく見ると部分によって微妙に質感が異なる部分があります。塗装にムラがあるわけではなく、「きちんと金の塗装で塗りつぶされている部分」と「金色の成形色の上から金の塗装を軽く塗っている」の部分が混在しているのです。

これは尾翼パーツの裏側です。差し込みピンとその周辺はキラキラしていないのが分かるかと思います。これは成形色が金で、その上から金の塗料を吹いているのです。


腕のパーツだけ、微妙に成形色の感じが残っているのがお分かりになるでしょうか。


胴体はちょっと不可解で、前後一体のパーツであるにも関わらず前面は塗装でしっかりと塗りつぶされているのに、背面は少し成形色の質感が残っています。

成形色がホワイトだけど金色の部分のパーツは成型色が透けないようにしっかりと塗装がされていて、成形色が金のパーツはそこまで塗装を塗り重ねていないという事・・かなあ?
材質がPVCだったりABSだったりするので、金型の都合で本来は金色の部分だけどホワイトの成形色になっているパーツもあると思うので。
ただ、わざわざこんな事書いていて話をひっくり返すようですが、成形色の感じが残っている部分もそうでない部分も質感はかなり近いです。成形色が金の部分は擦れて塗装が剥げてしまってもそこまでみすぼらしくはならなそうなので、むしろ良い点かもしれません。あるいはそれを見越してこんな仕様にしたのかも。

新星龍神丸と並べて


現時点でネクスエッジ「ワタル2」の魔神はこの2体だけなのでとりあえずこの2体で並べて。
アニメの設定画やプラクション程は上下に潰れたプロポーションではないネクスエッジの龍星丸ですが、それでも他の魔神に比べると上下に潰れた平べったいプロポーションですね。

各部


顔は口元(ホワイトの部分)以外は1パーツで成形されているようで、合わせ目がありません。塗分けもとても綺麗。


頭頂部には穴が空いてしまっているのが残念。これは飛龍形態の時に尾翼パーツを取り付けるためのもの。


首の関節はネクスエッジの魔神では定番の二重のボールジョイント。


背中には尾翼パーツがあり後頭部に引っかかってしまうため、正面を向いた状態で頭を上に向ける事は出来ますが、左右にはほとんど動きません。


しかしこの尾翼パーツ、取り付けるための穴が背中には上下2か所あります。説明書では上の穴に取り付けるように記載がありますが、下の穴にも取り付け可能。この画像は下の穴に取り付けた状態。これなら後頭部とほとんど干渉しません。


これで上を向いても左右を向くことが可能。

この尾翼パーツというのは、アニメ放映当時のプラクションでは後頭部にぶら下がっているパーツだったんですよね。もちろんそれだとロボット状態での見た目にも可動にも良くないので、変形のギミックを考えないなら背中に付いている方が望ましい。
龍王丸の鳳凰形態の翼(本来は足首に付いているはずの部分)もそうでしたが、こういう作りが嬉しい。もちろんきちんと完全に変形出来るというのもそれはそれで良いのですが、差し替え変形ならこうするべきでしょう。


胴体中心の穴(炎龍拳が出るところだっけ?)やレッドの部分の穴はきちんと開口されています。なお胴体中心の穴は飛龍形態時にスタンドを差し込む穴として使えると説明書に記載がありますが、穴の中の塗装が剥げるのでやらない方が良いと思います。


胴体には腰の回転可動があります。画像は分かりやすいように尾翼パーツを外し、飛龍の頭部を下に下げています。矢印の部分で回転が可能です。


胴体の前面に太ももが引っかかってしまうのでこのくらいが限度ですが、腰を回転出来ます。


飛龍の頭部はロボット形態では上半身の背中にあるダボにはめてロックするようになっているため、飛龍の頭部のこのロックを外してしまわないと腰の回転は出来ません。

この飛龍の頭部は、龍王丸の鳳凰の頭部のように差し替え式にするべきだったと私は思います。
ああいった変形状態の頭部って、ロボットの状態では無い方が見栄えも良いし動かしやすい。他のロボットものと違ってワタルはファンタジーですから、変形前後で一部分の大きさが変わってしまってもそんなに気にならないと思うんですよね。
尾翼パーツを背中取り付けにしてくれたのなら、この飛龍頭部も割り切った作りにして欲しかった。


肩パーツ。
龍の横顔のマークは本体とは違った色味の金で塗られています。


飛龍形態では向きが変わるツメの部分は、差し替え式となっています。


肩関節の根元。幻神丸や新星龍神丸では蓋がされて無くなった上面の切り欠きが、また復活してしまいました。

ネクスエッジの魔神を購入されたことが無い方のために説明しますと、この切り欠きというのは肩関節を上に動かす(怒り肩にする)ためのものではありません。

ネクスエッジの魔神の肩関節はこのように前に引き出せる回転可動が入っています。このため、肩関節は胴体に上から軸を差し込む必要があるため、胴体のこの上面が切りかかれた構造になっているんです。
戦神丸と空神丸以外は共通の構造。しかし幻神丸や新星龍神丸は、構造は同じなんですが上面のパーツが取り付けられており、この切り欠きは無くなっていました。ところがなぜか龍星丸でまた復活。

切り欠きがあっても私はさして気にならないので別に構わないのですけど、幻神丸で改善されて続く新星龍神丸も踏襲。以降はもうこの構造になるのかと思っていたのでアレ?という。


このネクスエッジの龍星丸は、腕の可動に難アリです。
基本的な構造はこれまでの同シリーズの魔神と同じなんですが、まず肩関節の軸にパイプが被せられて太くされているという仕様が無くなりました。龍神丸以降はずっと続いていた仕様だったのですがなぜか無し。見た目にも(気休めかもしれないけど)強度的にもパイプが被せられている方が良かったと思います。

そしてもう一つの問題点。
他の魔神と違って上腕が上まできちんと存在しています。他の魔神は上腕が途中までしかなく肩の関節構造がむき出しで、関節との接合部で回転可動がありました。しかし龍星丸は上まで一体の上腕が存在してしまっているので、回転可動が無いのです。
肘関節も構造的にはこれまでのネクスエッジの魔神と同じなのでここで回転も出来ません。
人間やロボットの可動フィギュアで、腕が回転出来ないというのは問題。かなりポーズが制限されます。


肘関節は構造自体は同じなんですが実は新規パーツです。
これまでのネクスエッジの魔神の肘関節は、上腕に左右半分だけの肘関節が造形されていてそこにピンがあり、反対側の左右半分しかない肘関節パーツがそこに刺さっているという仕様でした。
今回の龍星丸は肘関節が太いパーツになりました。上腕と肘関節パーツで左右半分ずつではなく肘関節パーツだけで肘関節全体を成しているという、ロボット物の関節パーツとしては普通の作りになっています。
しかし上腕への取り付け方は今までのネクスエッジと同じ。このため上腕の下の方が半分無くて隙間が目立ちます。
これまでのネクスエッジの魔神の肘関節も上腕の下側が少し欠けた形状になってはいましたけど、それよりもかなり大きく欠けているのです。

上腕も肘も、素直に今まで通りの構造で良かったのになあ。


肘関節の可動範囲はこれまでのネクスエッジの魔神と同じく90度くらいです。関節パーツが太い新型のせいなのかクリックが入っていて動きが固いです。


下腕と肘関節の接合部で回転が可能ですが、回転させた状態(ツメが側面にある状態)では肘関節を曲げる事が出来ません。
説明書では変形の手順で先に肘を曲げて、後にここで回転させて後ろに向けるように指示されていますが、実際には逆でないとできませんので注意。


脚の関節。ここもこれまでの魔神と構造自体は同じで、股関節のボールジョイントの受けと膝関節が一体のパーツ。パーツ自体は新星龍神丸と同じかな?龍王丸や龍神丸よりも膝関節が少し太いもの。
他の魔神と違って太ももの内側面は蓋がされておらずに関節がかなり見えています。このために正面から見てハの字に開くのはもちろん、上から見てハの字にも大きく脚を開けます。
龍星丸は他の魔神以上にメカよりはファンタジー感の強いデザインなので、こんな風にメカっぽく関節が見えているのは嫌がる人もいるかもしれませんが、龍神丸みたいに股関節がろくに動かない(上から見てハの字に開けない)よりはこちらの方が良いと思います。


膝は90度くらい曲がりますが、関節の位置もおかしいし隙間だらけで見た目が悪いです。龍神丸と同じことをまたやってくれてしまいました。


足首関節もこれまでの魔神と同じ関節ですが、関節の位置があまり後ろの方ではなく足首を下に向けても見た目がおかしくなることはありません。


足首は相変わらず一体成型で、つま先やかかとは動きません。

付属品

光龍剣


柄の先の赤い宝石のような部分もしっかり塗分けられています。金の成形色の上から塗装されているようで、刀身部分は塗装があまり厚くなくて成形色の感じが残っています。パーツが薄いために光が透けてしまうので、ここは金の塗装をしっかりもう少し吹いて欲しかったところ。


持たせてみると、柄が腕のツメに当たって動かしにくい。
かつてのプラクションは肘に回転可動があって、下腕の向きを変えても肘が曲げられた事を思い出しました。プラクションはこんなストレスは無かったんですよ。

手首


新星竜神丸と同じパーツで、幻神丸までの他の魔神よりも少し小さいです。

飛龍への変形


股関節はこんな風にクルっと上に回転し、背中の左右にある四角い穴にダボを刺してロックします。


足首は外して、閉じた状態のパーツ(手前に写っているパーツ)に差し替えます。
ネクスエッジの足首のボールジョイント受けはこのように前側に切り欠きがある形状なので、足首を外す時は下に引っ張るのではなく後ろに引っ張る方がスムーズに外れます。


飛龍形態。
胴体の解説で触れた通り、この形態では胴体正面中央の穴にスタンドを差し込むという仕様なんですが、穴の中の塗装が剥げるのが嫌なので透明なひな壇(エポックのW400Uvというケースの付属品)の上に置いて強引に撮影しています。

でもこれじゃ見づらいですよね。そこで思いついたのが頭部の穴。
背中にあった尾翼パーツを変形時は頭部の穴に差し込むのですが、ロボット形態で背中に付いているならそのまま向きを上下逆にするだけでも良いんじゃない?と思ったのです。本来の変形の仕方だって後頭部に付いている尾翼パーツがクルっと回転するんだし。そうすれば頭部の穴にスタンドを刺せる。

そうやって撮った写真が以下。


飛龍の頭部の根元はボールジョイントで可動。可動するのはここだけで、他の節は動きません。


ボールジョイントなので少しは左右にも向けます。
飛龍の頭部のツノは薄いので、脚部を変形させる時に気を付けないと・・と思っていたのですが、この頭部はPVC製なので破損の心配は無さそうです。

総評

関節がダメなのがもったいない。何で肘関節や上腕は今まで通りにしてくれなかったのか。
龍星丸が他の魔神以上にメカよりもファンタジー寄りなのでロボット然とした関節が露出することを避けたかったのか?と思いましたが、一方で股関節は太ももの内側面の蓋がなくて関節が丸見えですし。
肘関節も素直に今まで通りのガンダム的な肘関節のあるデザインで良いんですよ。こんな隙間が目立つ肘関節になるくらいなら。

膝も龍神丸と同じダメ関節を何でまたやってしまうのか。見た目がおかしくなるのなら、それは可動範囲が広いとは言えないのですよ。最初に出た龍王丸、デザインが特殊な戦神丸・幻神丸の膝関節が良く出来ていて、龍神丸や龍星丸の膝関節がダメっていうのが不思議ですよね。


膝に関してはあまり曲げなければさして違和感はないので、あまり曲げられないものとして割り切ってしまえば良いのですが、腕が回転出来ないのはなあ・・・。
人間やロボットの可動フィギュア・プラモデルで腕が回転して向きを変えられないのってかなり致命的。他の部分の可動範囲も無駄になってしまうと感じるくらい、ここの可動はキモだと思うのですよ。本当にもったいない。


以上、ネクスエッジの龍星丸のレビューでした。

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