レビュー:NECA(ネカ) クリサリス エイリアン


だいぶ遅くなってしまいましたが、NECAのカプコンAVPのフィギュア、クリサリスをレビュー。
ある意味ゲームの「顔」である1面のボスキャラクター。

商品詳細

  • 商品名:エイリアン vs プレデター アーケード 7インチ アクションフィギュア エイリアン サイド「クリサリス」
  • メーカー:NECA(ネカ)
  • キャラクター原作:ゲーム「エイリアンvs.プレデター」

全体


付属品はありません。

頭部と腕部と足首が新規パーツで、胴体と太ももは映画のAVPのウォーリアー、膝とすねはエイリアン2のウォーリアーのパーツの流用となっています。エイリアン2ウォーリアーのパーツは、旧素体ではなくおそらくアルティメット版と同じパーツです。(アルティメットウォーリアーを未購入なので断言は出来ません。)
そして尻尾はエイリアン3のドッグエイリアンの流用。

ゲーム内ではクリサリスは1面ボス、7面道中で2体、最終ボス戦で2体と3回登場するキャラクターで、それぞれでカラーリングが異なります。このフィギュアは1面ボスとして登場するカラー。ゲーム内グラフィックでは体色はグリーンの色味の入ったグレーなんですが、このフィギュアはブラックの上から水色に近いグレーを乗せている塗装なのでゲームよりも青っぽい印象です。

ちなみに名前のCHRYSALISとは蛹(さなぎ)の意。
蝶などの殻のある蛹だけを指す言葉らしいです。※参考【AD・KINDER サイエンス】Pupa Chrysalis Cocoon って?【Science】

1面ボスのクリサリスは、登場時に丸まって粘膜のようなもので床や天井に張り付いているような姿なのでこの名なのかな。

意外にも普通の塗装です

さてこのカプコンのAVPのキャラクターのフィギュアは「アーケード・アピアランス」名義でゲーム内のドット絵を意識した陰影やハイライトが描かれている塗装という仕様のはずです。公式の画像では濃淡3色くらいでかなり極端に陰影とハイライトが描かれた塗装になっています。

しかし実際の製品はそうではありません。本体はブラックの成形色の上にブルーでドライブラシが全面にされているといういつものNECAのエイリアンの塗装。腕や頭部のブラウンもブラウンの上からサンドイエローでドライブラシで色を乗せているだけ。頭部に関しては頭頂部付近だけサンドイエローが乗っておらずにブラウンがかなり残してありますが、陰影の表現というよりも甲羅の模様といった印象。
太ももの前面の部分だけ水色が思いっきり乗せてあるのがちょっと気にならなくもないです。でもそれを言ったら肩の部分もそうですし、NECAの他のエイリアンも肩はやっぱりドライブラシの色が多く乗っている事が多い。
いつものNECAのエイリアンと何ら違和感なく並べられる仕様の塗装です。私は模型に極端に陰影やハイライトを描いている塗装って大嫌いなんで、実際の製品の塗装は大歓迎。本当に良かった。

他のフィギュアと並べて

前述のようにこのクリサリスはAVPのウォーリアーとエイリアン2のウォーリアーのパーツを流用していますので、その2体と並べて。

左がAVPのウォーリアー(ケルティックプレデターとセットのグリッドエイリアン)、右がシリーズ2のブルーのウォーリアー

ゲーム内ではボスキャラだけに他のエイリアンよりも大きいのですが、パーツを流用しているのでこのフィギュアは他のエイリアンと同じくらいのサイズです。エイリアン2のウォーリアーはゲームでもザコ敵として登場しますので、一緒に並べた時に同じくらいのサイズなのは残念。


プレイヤーキャラであるプレデター・ウォーリアープレデター・ハンター、リン・クロサワ、ダッチ・シェーファーと並べて。
NECAのフィギュアでは他のエイリアンと同じサイズであるこのクリサリスですが、NECAのエイリアンはそもそもゲームのそれに比べるとプレデターや人間よりも大きいのです。(たぶんNECAのエイリアンの身長が高過ぎなのかな?)
で、そのエイリアンと同じ大きさなのでプレイヤーキャラと並べると悪くないサイズ差。本当はもう少しクリサリスが大きいと良いのですが、並べた時に「ちゃんとボスキャラ感がある」と感じるくらいのサイズではないでしょうか。

とは言え、他のエイリアンと一緒に並べた時に同じサイズなのはやっぱり残念ではあります。
同時発売だったアラクノイド・・はクリサリスやレイザークローと一緒に画面内に登場する事は無いのでまだしも、エイリアン2のウォーリアーはゲーム内でも敵キャラ「ウォーリアー」として出現しますし、ビッグチャップも色は違いますが「ストーカー」として登場するので、一緒に並べると違和感があるのは悲しい。

各部

頭部


頭部は丸々新規パーツです。甲羅のようなゴツゴツとした巨大な頭部が特徴的。


個体差もあるとは思うのですが、頭部の濃いブラウンの面積は公式の画像に比べると広いです。公式の画像のものはエアブラシで丁寧にグラデーションが施されている感じなんですが、実物はそんな事は無く濃いブラウンの上からサンドイエローでドライブラシとなっています。

ゲームのグラフィックでは見える事が無い後頭部の裏側は、エイリアンクイーンの後頭部裏面に似た形状に造形されています。


首周りは肋骨状の形状。ゲーム内グラフィックの筋肉然とした形状とはかなり違います。顔が飛び出すギミックがある都合、ここが筋肉然とした形状だと不自然だと考えたのかも?


ゲーム内では攻撃モーション時にみられる顔の飛び出しギミックが再現されています。
もちろん他のNECAエイリアン同様、口の開閉とインナーマウスの飛び出しギミックもあり。

首の関節だけは映画AVPウォーリアーとは少し異なります。

左の映画AVPウォーリアー(グリッドエイリアン)と比べてみると、首の根元にヒンジが見えますよね。
映画AVPの方では首の関節は頭部も首も両方ともボールジョイントの受けで、鉄アレイ上のダブルボールジョイントでつながっているという構造でした。クリサリスでは首側がヒンジで頭部との接続がボールジョイントという構造に変わっています。胴体側のパーツの金型を回収したのでしょう。
このために映画AVPと比べて首と頭部の間の隙間がかなり無くなっていますが、反面頭を上に向ける可動範囲が少し狭くなっています。
なおこのフィギュアよりも後に発売された「エイリアン4」のウォーリアーも同じパーツなので首関節はこの仕様になっています。


上方向の可動だけは映画AVPウォーリアーより少し劣りますが、ゲームのように前傾姿勢でもきちんと前を向くことも出来ますし、雄たけびをあげてザコ敵を呼び寄せるモーションもなんとかそれっぽく再現可能。


ゲームのドット絵だともっと上を向いているのですが、さすがにそれは無理。首の関節が映画AVPと同じだったら・・という気もしなくはないですが、どっちみち後頭部が背中にぶつかるから無理かな。

胴体


胴体は映画AVPウォーリアーの流用ですが、唯一形状が異なるのが背中。


背中のパイプが無く、代わりに肩甲骨みたいな形状のパーツが付いています。ちなみにゲーム内グラフィックでは頭部の甲羅に隠れてしまって背中は全く見えないので不明です。


腕も丸ごと新規パーツ。
映画AVPやエイリアン4のウォーリアーの肩は筋肉繊維的なデザインですが、クリサリスはそのものズバリ筋肉ムキムキの腕っぽいデザインなんですよね。このフィギュアでも筋肉然としていますが、細かいスリットは部分的に入っているという形状になっていてエイリアンぽいディテール。下腕は頭部のような甲羅状の形状。


肘の関節は何故か左右で可動範囲が違います。右の肘関節は関節パーツ中央辺りの突起のすぐ上まで切り欠きがあるのですが、左はそこまで切り欠きがありません。


このため、右腕は肘を真っすぐに伸ばす事が可能ですが・・・


左はこれ以上に肘を伸ばす事が出来ません。なんでこんな仕様なのかは謎。


肘を曲げるのは左右どちらも同じ可動範囲。180度近くまで曲がります。


腕を横に広げる可動も、他のNECAのエイリアンと同じくらいまで動きます。


手は映画AVPからの流用。手首の根元と真ん中の2本の指がヒンジで可動します。


冒頭でも書きましたが、太ももは映画AVPのウォーリアーの流用で、すねはエイリアン2のウォーリアーの流用。


NECAの他のエイリアン同様、可動範囲は広いです。膝は正座に近い体勢がとれるほどに曲がります。


足首は新規のパーツのようです。他のエイアリンに比べてツメが太い。

尻尾


尻尾はドッグエイアンの流用。ゲーム内グラフィックのそれはどのエイリアンとも違う感じもするのですが、尻尾の長さと尾ヒレが無い形状なのが近いからドッグエイリアンの流用になったのかな?
もちろんベンダブルで自由に曲げられます。

胴体は映画AVPウォーリアーなのでドッグエイリアンの尻尾を取り付けるために根元の部分が新規パーツ。

総評


これまでに発売されたエイリアンからのパーツの流用が上手いですよね。ゲームに思い入れがあるのですが、クリサリスの胴体や太ももが映画AVPのウォーリアーに似ているなんて思いもしなかった。
ドット絵から読み取れる形状と違っている部分もあるのですが、なかなか上手くまとめていると思います。新規パーツである頭部や腕も、きちんといつも通りの可動範囲を備えていますし。

そして塗装が思っていたよりも普通なのも良かった。
あからさまにドット絵のハイライトや影を塗装で入れているような仕上げではないので、映画のエイリアンのフィギュアと並べても違和感が無い仕上がり。

それだけに、ボスキャラでガタイが大きいはずなのに同じ大きさなのが惜しい。
映画のエイリアンに比べたらマイナーなキャラなので、他商品に流用の効かない新規パーツだけで商品化するのは厳しいだろうとは思います。でもレイザークローはともかくクリサリスは頭部と腕以外はロイヤルガードと同じ(のはず)なんで、ロイヤルガードも商品化する前提で胴体も新規パーツで・・・・やっぱり無理か(笑)
いずれにしてもロイヤルガードもNECAにフィギュア化して欲しいですが。

以上、クリサリスのレビューでした。

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