ブログ始めた当初から、「いつか書こう」と思っていたネタをふと思い出したので(笑)書きます。
完成品フィギュアやらガチャポンなどのカプセルトイなどに使われているPVC(塩化ビニール)の塗装の話です。
念のためおことわりしておきますが、自分の経験を元に書いています。
一口にPVCといっても物によって組成が違うとか、そういう事もありえますのでひょっとすると中には当てはまらないものもあるかもしれません。
流石に世の中の全てのPVC製品を試したわけではないですし、そんな事出来るわけないので。
その点は一応、ご承知おきください。
あともう1点。
この記事はあくまで模型用の塗料に関して書いています。模型用の俗に「ラッカー系」と呼ばれる塗料は、ホームセンター等で売られている本来の意味での「ラッカー塗料」とは別物です。模型用ではない塗料(ペンキ等)についての話ではないのであしからず。
塩ビ専用の塗料というものも存在しますが・・
PVCの塗装に適した塗料というと、そのものズバリ塩化ビニール専用の塗料「Vカラー」というのが出ています。かつてはイリサワというメーカーから発売されていたのですが、同社がハピネットに買収されたらしく、現在はハピネットから発売されています。
しかし扱っているお店は少なく、店頭でお目にかかった事はあまりありません。あとはネット通販ですね。
あとナガシマというメーカーから「ソフビカラー」という塩ビ用の塗料が発売されています。
で、話を切り出しておいてアレですが、私はこのVカラーやソフビカラーというのを使った事がないので実は詳しくは知りません。プラモデル用塗料に比べて色数が少ないので混色で色を作らなくてはならないのが大変、とか臭いがかなりくさいという話は聞きますね。
では、これらソフビ用ではなく他の一般的なプラモデル等の模型用の塗料はどうか?というのがこの記事の主題です。
プラモデル用塗料は「ラッカー系」以外は使わない方が無難
一般的に模型用として売られている塗料は
- Mr.カラーやガイアカラー等のいわゆる「ラッカー系」(油性アクリル塗料)。
- 水性ホビーカラーやタミヤアクリルなどの「水性アクリル系」。
- タミヤエナメルなどの「エナメル系」。
この3つがありますがPVCの塗装に使っても平気なのはラッカー系だけです。(ガイアカラーやタミヤラッカー塗料は試したことが無いので分かりませんが、MRカラーはまず大丈夫と思って良さそうです。)
アクリルやエナメルは使ってはいけません。使うと後で悲しい事になります。
なぜ使えないのか? それは可塑剤のせい
何故アクリルやエナメルは使えないのか?それはPVCに含まれる「可塑剤(かそざい)」のせいだと言われていますね。
可塑剤というのは、PVCを柔らかくするために入れる薬品。(参考:wikipediaの記事)
PVCって一口に言ってもものによって柔らかさは違いますが、あれはこの可塑剤の含有量で柔らかさが違うらしいです。
可塑剤が少ないものの例としては昔のアナログレコード。逆に可塑剤が多くて柔らかいのは指人形などに使われるソフトビニール(ソフビ)。
昔はソフビ製のキットって結構ガレージキットメーカーから出てましたよね。
アクリル塗料やエナメル塗料は、この可塑剤に反応して乾かなかったり、あるいは一旦乾いても後からベタつくという現象が起こります。
なので使えないのです。詳細は次項以降で。
可塑剤が無ければ使っても平気?
可塑剤が原因なので、この可塑剤を抜き去る事が出来ればアクリルやエナメルで塗装しても大丈夫・・・らしいです。
PVCは柔らかいので削る事が非常にやりにくいため、そのままではパーティングラインを消したりするのは困難。しかし可塑剤を抜いてしまえば固くなるのでそれもやりやすくなる。という事でPVCの可塑剤を抜き、パーティングラインをちゃんと消したり改造したり、きちんと塗装したり、なんて事がマニアの間では行われていた、という話を聞いた事があります。
可塑剤の抜き方 ・・・しかしこれは過去の話
PVCの可塑剤の抜き方は、ベンジンあるいはラッカー系塗料のシンナーに漬け込む
というもの。ラッカーシンナーよりはベンジンの方が早く出来るらしいです。
この可塑剤を抜くというのを、私は実際にやってみた事があります。
数年前に部屋の片隅から昔のガチャガチャのSDガンダムが出てきた時、試しにMr.カラーのシンナーに2週間くらい漬け込んだところ、確かに固くなりました。しかしガチガチに硬いというわけではなく、若干弾力が残っている感じだったのを憶えています。
ちなみに目に見えて縮みます。抜けた可塑剤の分だけ体積が減るんですね。なのでものによっては部品の合いが悪くなったりする可能性もあると思います。
アクリル塗料やエナメル塗料での塗装を試してみようと思っていたのですが、その後部屋の中を大幅に片付けた時にどこかへとしまってしまい。未だに試していません。
【重要】今のPVCの可塑剤は抜けません
残念な事に、この可塑剤を抜くという方法は過去のもの。
現在のPVCはこのやり方で可塑剤を抜く事が出来ません。
ものによっては溶けるという話も聞いた事があるのでやらない方が良いと思います。昔と今ではPVCの可塑剤として使われている薬品が違うためです。
食玩のパッケージ等で「フタル酸エステル類は使用していません」とか「非フタル系」なんていう表示を見た事がないでしょうか?
かつては「フタル酸エステル」という薬品がPVCの可塑剤として広く使われていたらしいのです。一昔前、「環境ホルモン」という言葉が話題になった事がありました。フタル酸エステルもこの「環境ホルモン」として問題視されたらしく、それで使用されなくなったみたいなんですよね。
なので今のPVCはシンナーやベンジンに漬けても可塑剤は抜けないらしいです。
可塑剤を抜いて塗装するという選択肢は残念ながら今はありません。
エナメル塗料をPVCに塗るとどうなるか?
一旦は普通に乾きます。が、時間が経つとツヤ消しの塗料であってもツヤツヤになり、表面はベタベタになってしまいます。
これは塗膜そのものがベタつきます。
PVC製フィギュアが経験劣化でベタつくという場合は表面に透明なベトベトした物体が付いているような状態になりますが、塗膜そのものは無事ですよね。(経年劣化によるベトつきはダヴで洗うと落とせます⇒PVC製フィギュアのベタつきをダヴで洗ってみました)
それとは違い、塗ったエナメル塗料の膜自体がベタベタして触ると指紋が付いてしまう状態になります。
「塗装された上からエナメル塗料で塗ったらどうだろう?塗膜があるから可塑剤が反応しないのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、それでもダメ。塗装済み製品のガチャガチャの上からエナメル塗料で塗った事がありますが、見事にベタベタになりました。
スミ入れなら大丈夫・・なのかな?
エナメル塗料の利用価値は、「シンナーが他の塗料を侵さない」事。
エナメル塗料が使えなくてはスミ入れ出来ない。でも実はスミ入れは大丈夫だったりします。
証拠写真があるので載せます
これは今から12、13年くらい前にバンダイから出ていた「機動戦士ガンダム」のコンビニ販売の
ガチャガチャ「G-SIGHT(ジーサイト)」というシリーズの陸戦型ガンダムとジムです。
(ジムはディオラマにしてしまっているので回りに余計な物が映っています。)
スミ入れをした部分は今でも特にツヤツヤになってしまう事もなくそのまま。この先ずっと何ともないかは分かりませんが、とりあえず10年以上経っても大丈夫な様子です。
エナメルでPVCにスミ入れする時の注意点
まず塗装されていないPVCにスミ入れすると、染み込んでしまってはみ出しを綺麗に吹き取る事が出来ません。
あと塗装されていないPVCの上からだと乾いても微妙にベタつく感じになってしまいます。
昔、模型雑誌の記事で一度ツヤ有りのクリアーやメタルプライマーを吹いた上からスミ入れすると良いという記述を見た事がありますが私は試した事がありません。
じゃあ塗装されている場合なら大丈夫か、という点ですが、この場合もやっぱり注意が必要。
というのも塗装済み完成品の塗装って大抵ツヤ消し。
これはPVCだろうとプラだろうとそうですが、ツヤ消しというのは表面がザラザラしているのでスミ入れすると染み込んでしまって綺麗に拭き取れなくなる事があります。
染み込みを利用して汚し表現に使うのでなければ、一旦やはりラッカー系のクリアー(光沢か半光沢)でコーティングしてからスミ入れし、その後つや消しクリアーでコートしてツヤ消しに戻したほうが良いでしょう。
アクリル塗料を塗るとどうなるか?
昔はガチャガチャって無塗装が当たり前だったので、自分で水性ホビーカラーで塗装した事がありますが、いつまで経っても乾きませんでした。
タミヤアクリル塗料は試した事がないのですが、たぶん同じじゃないかと思います。水性ホビーカラーとタミヤアクリルって塗料の性質はかなり近いという印象なので。
タミヤアクリルのシンナーが水性ホビーカラーに使えるくらいですし。
モデルマスターのアクリル塗料はベタつかない
以前ブログでも紹介したモデルマスターのアクリル塗料。
これも昔ためした事があります。その当時はビン入りではなく袋に入っているものでしたが。
モデルマスターの塗料はPVCに塗ってもベタつく事なく乾きます。あとからベタつく事もありませんでした。
ただし、ツヤ消し塗料であっても後からツヤツヤになります。
なので、ツヤ有りとしてのみなら使えるのではないかと思います。
アクリジョンは未確認。なので実験してみます
GSIクレオスの新しい水性アクリル塗料で、ブログで紹介しましたアクリジョン。
こちらについてはまだPVCで試した事がありません。なのでこの機会に実験してみようと思います。
ついでに他の塗料も塗って、ツヤツヤになってしまう様を画像でお見せしようかと思います。
これでエナメルとかアクリルが普通に乾燥したらどうしようか(笑)
という事で実験開始。
「マイクロワールドボトムズ」の未塗装キット版のランナーで実験
かつてタカラから発売されていた「マイクロワールドボトムズ」の未塗装キット版のランナーに塗って実験してみました。
左がアクリジョンのつや消しブラック。右はタミヤエナメルのニュートラルグレー。
まだ塗って1日しか経っていません。
アクリジョンは既にちょっとツヤが出てしまっていますが、塗る時に厚かったせいか、それともPVCに反応したのかはまだ分かりません。
エナメルは今の所ベタつきなし。
左がモデルマスターのアクリル塗料。真ん中は水性ホビーカラーのニュートラルグレー。
右がタミヤアクリルのフラットブラック。
困った事に水性ホビーカラーもタミヤアクリルも今の所普通に乾いた・・・あれ?
とりあえずしばらく経過を見ます。昔PVCのガチャガチャなどを塗った時は、数ヵ月後にベタついたものもあったので、それなりに長い時間観察しないと分からないと思うので。
※8/16追記 半年経過した現在
気が付いたら半年も経過してしまいましたが、現在の状態。
左がアクリジョンのつや消しブラック。右はタミヤエナメルのニュートラルグレー。
アクリジョンはちょっと剥がれてしまっています。PVCへの食いつきが悪いのかも。ツヤに関しては半年前と変化は無く、ベタつきもありません。・・・あれ?
左がモデルマスターのアクリル塗料。真ん中は水性ホビーカラーのニュートラルグレー。右がタミヤアクリルのフラットブラック。
こちらもツヤに変化が無く、ベタツキも無し・・・・・・・。
あれ、おかしい・・・。そんなバカな・・・。
PVCにアクリルやエナメルを塗ると、数ヶ月でツヤツヤのベタベタになるはずなのに何とも無いという結果に。
サンプルが良くなかった可能性を考慮し、「アサルトキングダム」のランナーで再実験
「マイクロワールドボトムズ」の未塗装キット版はユーザーが自分で塗装する事前提の商品。ひょっとすると、普通のPVCと違ってアクリルやエナメルも使えるような素材なのかもしれません。
という事で、別のサンプルで再度実験。
使用したのはバンダイの「アサルトキングダム」のランナーです。
左からアクリジョンのツヤ消しブラック、タミヤエナメルのフラットイエロー、タミヤアクリルのフラットアース、モデルマスターのグレー。
塗ってから1ヶ月ぐらい経過した時点で、タミヤエナメルのイエローは触るとベタベタしています。やはりエナメル塗料をPVCに塗るとベタつきますね。ああ良かった(笑)
ただ、2ヶ月以上経過した現在もアクリル塗料がベタついていません・・・あれ?塗った直後に比べて若干ツヤが出てしまっているような気はするのですが、ベタついてはいない。実はアクリルって平気なのかな・・・。
アクリジョンの方もベタつきはありません。こちらも塗った直後に比べて少しツヤが出てしまっているような気がします。
モデルマスターも当然べたつきは無し。ツヤも変化無し。・・・あれ?おかしい・・。
何だか、実験した意味がないというか書いた文章と相反する結果で困惑していますが、一口にPVCと言っても、ものによってはエナメルやアクリルでの塗装が可能なものもあるのかもしれませんね。
PVCの塗装は一発勝負なのがつらいところ
ラッカー系で全体を塗装し、細部をアクリルやエナメルで塗装すればはみ出してもラッカーの全体塗装を侵さずにアクリルやエナメルだけ落とせる、という模型の塗装のセオリーが通用しないのがPVCのつらいところ。
スミ入れだけはエナメルでいけますけど、他はラッカーで塗るしかありません。ただ、塗装済み製品の塗装はラッカー系のシンナーでは簡単には落ちないので、塗装済みの製品を部分塗装する場合はラッカーで塗ってはみ出したらシンナーで落とすというのもある程度は出来ます。
ただ大抵の場合塗装はツヤ消しで表面がカサカサしていますし、ラッカー系シンナーで元々の製品の塗装が全く落ちないわけではないので過信は出来ません。
以上、私が知る限りのPVCの塗装に関する知識でした。
PVC製のプライズ品に少し手を加えたくてググったらこちらにたどり着きました。
ものすごーく為になりました!ありがとうございます。
当方、子供の頃にプラモデルにはまってたものの、以来暫く遠ざかっている素人です。
先日クレーンゲームで取った、スター・ウォーズのBB-8フィギュアの出来が素晴らしく、スミ入れで少しレベルアップさせてみようかと思い立った物の、PVCにはどんな塗料使えばいいのか?と疑問に思いまして。
昔の知識で、何となくエナメルでいいか、と思ったものの、PVC素材は事情が違うんじゃないか?と思ったらまさにこちらで詳しく解説されていてどんぴしゃでした。
このフィギュアは一部塗装されているのですが、ラッカー系ということでしょうかね。スミ入れだけならエナメル系でいけそうみたいなので、元の塗装が侵されるのも避けたいので、エナメルで挑戦してみようと思います。
少しプラモ熱が再燃してきたのか、またプラモ作りもやりたいなぁ、という気も出てきたり、、、。
ありがとうございました。
ブログ管理人です。
>このフィギュアは一部塗装されているのですが、ラッカー系ということでしょうかね。
件のBB-8がそうであるかは分かりませんが、塗装済みの完成品に使われている塗料はプラモデル用塗料のラッカー系よりも強固な塗料が使われている事が多いです。Vカラーなのか、あるいは他の模型用ではない塗料なのかは分かりませんが、Mr.カラー用のシンナーで拭いても簡単には落ちず、シンナーを付けた綿棒に色が薄っすらと移る程度という事が多いです。
(ただ、落ちないわけではないので、グラデーション塗装されているもの等は特に注意が必要です。グラデーション部分で後から吹かれた方の色は塗膜が薄いのですぐに色が無くなってしまいます。これは色移りをメラミンスポンジで除去する場合にも同じ事が言えます。)
なので既に塗装されている完成品の場合はラッカー系でスミ入れという手もあります。
プライズのBB-8は確か本体色のホワイトは成型色ですよね。本文中でも触れていますが、塗装されていないPVCにエナメルでスミ入れすると微妙にベタつく事がありますので、ホワイトの部分に関してはラッカーの方がベターかもしれません。ホワイトの部分、オレンジの部分、シルバーの部分でスミ入れの色を変えてやるのであれば、ホワイトのスミ入れはラッカー系で、シルバーやオレンジの部分はエナメル系を使うと良いかもしれません。
なんの知識も入れていなかったので水性カラーアクリジョンで塗装してしまいましたがワンチャンスありますか?
ブログ管理人です。
本文中にも書いていますが私が試した限りでは、ツヤ消しブラックなのに塗った時よりも少しツヤが出てしまっているような気がしましたがベタ付く事はなさそうです。なので少しツヤ有りになってしまっても問題ないというのなら大丈夫かも。
塗装したものを傷めずにアクリジョンを確実に落とせる方法があれば、落としてからラッカー系などで塗装し直す方が間違いない感じはします。ただ塗装したアクリジョンを安全確実に落とせる方法があるかどうかは分かりません。アクリジョン、買ってはみたけど全然使っていないので。
こんな記事を書いておいてアレですが、自分の部屋の中に完成品のフィギュアなどがたくさんそのまま置いた状態になっていて、危なくて全然塗装をしていないのです。(サイドバー一番上にあるブログ内検索で「レビュー」で検索してもらえれば分かると思いますが、特にラブライブのフィギュアやプレデターのフィギュアが相当な数があるのでケース等にしまいきれていないのです。)
あまり参考にならなそうで恐縮なのですが、すでにアクリジョンで塗装されてしまったのであれば、無理に塗装を落とそうとしない方が良いのではないかと思います。もしベタ付くような事があったら、その時はダメ元で塗装を落とす方法を考えるのが良いのではないでしょうか。
とても役に立つ知識が、ここで得られました。
助かりました。ありがとうございます!。
前に塗料メーカーさんから塗料自体がかなり進化しているから 食いつきさえしっかりすれば大抵のものにぬれると聞きました
ブログ管理人です。
エナメル塗料や水性アクリル塗料もPVCに食いつかないわけではないです。ラッカー系に比べると食いつきは悪いかもしれませんが、ちょっと触っただけで剥がれるという事はありません。塗る事自体は可能なんです。
問題なのは塗った後の経年変化。可塑剤と反応するせいかツヤが出てしまったり、ベトベトになってしまうのが問題なんです。
その塗料メーカーさんのお話というのは、ベトついたりツヤが出てしまうという事は無いという意味なんでしょうか?
業務(特殊美術・立体造形制作業)で軟質・硬質塩ビを使いますが、
同業者でこれらに直接アクリル・ラッカー・ウレタンなどを塗布するところは皆無です。
硬質ならミッチャクロンを塗布するか、ビニクラーなどの塩ビ専用とされている塗料を使用するのが鉄則です。
(知ってる範囲では、例外的にMrカラーが塩ビに対して食いつきが良いですが、あの量では立米で仕事する業種には無理ですね。タッチアップ程度でしょうか。)
下地的にビニクラーを塗布したうえで水性アクリルを使用することはあります。
これだと一度樹脂面ができるためか、水性アクリルでも食いつきは悪くありません。
(ソフビでの追従は不明ですが)
こちらのサイトはご経験に基づきまともなことが書かれていますが、あまりにもでたらめなことをやったり言ったりしているところが多かったのででしゃばりました。
ブログ管理人です。
プロの方からのコメントありがとうございます。ビニクラーという塗料があるのですね。軽く調べてみた感じですと、これは業務用でメーカーに問い合わせないと入手出来ないものなんですかね。
>下地的にビニクラーを塗布したうえで水性アクリルを使用することはあります。
>これだと一度樹脂面ができるためか、水性アクリルでも食いつきは悪くありません。
食いつきは良いに越した事は無いのですが、そこはあんまり問題ではないです。水性アクリルとかエナメル塗料って、そもそも本来の用途であるプラモデル等に塗っても塗膜は頑丈ではないですから。
問題なのは塗った後にベタついたり、ツヤ消しの塗料なのにツヤが出てしまったりする事です。
塗装済みのPVC製品の塗装されている箇所の上から塗った場合でもやっぱりベタついてしまうのですが、ビニクラーの上から塗った水性アクリルは後からベタついたりはしないのでしょうか?
>業務(特殊美術・立体造形制作業)で軟質・硬質塩ビを使いますが、同業者でこれらに直接アクリル・ラッカー・ウレタンなどを塗布するところは皆無です。
>硬質ならミッチャクロンを塗布するか、ビニクラーなどの塩ビ専用とされている塗料を使用するのが鉄則です。
そういった業務での制作物となると、例えば屋外での展示を想定していたり、映画プロップのようなものなら撮影で酷使されるので塗膜の耐久性は必要でしょうね。
逆に長期的な保管は必ずしも必要とはされないかもしれませんけど。
仮面ライダーのソフビ人形を塗装しようか迷って、塗料の事はちんぷんかんぷんなので調べたらこちらのサイトを目にしました。
水性ホビーカラーでやってみようかと思ったのですが、実行より先にこのサイトをみれて良かったです。
しかしVカラーやソフビカラーなる塗料は周りの模型店で取り扱いもないし、そうなると選択肢はMr.カラーのみになるのでしょうか?
近年の仮面ライダーやウルトラマンのソフビ人形は塗装の省略が凄まじいので‥‥
ブログ管理人です。
模型屋で入手しやすい塗料ですとガイアカラーやタミヤラッカー塗料もMRカラーと同じいわゆるラッカー系塗料ですが、塩ビに塗ってみた事が無いので問題ないかは分かりません。申し訳ないです。
MRカラーを使うのが無難ですね。
実はこのコメント返信を行うにあたり、ガイアカラーやタミヤラッカー塗料を試していないのに「ラッカー系塗料は塩ビに使って大丈夫」というようにひとくくりに書いてしまっているのは語弊があると気が付きましたので、本文を少し修正しました。
※修正前
PVCの塗装に使っても平気なのはラッカー系だけです。
↓
※修正後
PVCの塗装に使っても平気なのはラッカー系だけです。(ガイアカラーやタミヤラッカー塗料は試したことが無いので分かりませんが、MRカラーはまず大丈夫と思って良さそうです。)
ガイアにタミヤのラッカー系もクレオスと同等です。
エナメル使用後はラッカー系のトップコートもしくは瓶のクリアを吹けばベタつきを抑えることがですます。
クレオスのウェザリングカラー(油絵の具と同等のもの)もベタつきはでません。
ブログ管理人です。
>ガイアにタミヤのラッカー系もクレオスと同等です。
あ、やっぱりそうですか。ガイアカラーはプラモ等の塗装に結構使った事はありまして、クレオスのMRカラーと同じようなものという印象はありました。シンナーも同じもの使えますし。
ただ、タミヤの瓶入りラッカーはそもそも買った事がありません。タミヤ缶スプレーもPVCには使った事がなく、ラッカーなのになぜかエナメルシンナーで溶けるという話もあるので果たして一口に「ラッカーはPVCに塗って大丈夫」と書いて良いものかと思い、現在の本文の表現になっています。
>エナメル使用後はラッカー系のトップコートもしくは瓶のクリアを吹けばベタつきを抑えることがですます。
え、そうなんですか。
塗装済み完成品の塗装箇所の上からエナメル塗料で塗ってもベタついた経験があり、「可塑剤と反応してベタつく塗膜とPVCとの間にベタ付かない塗膜を挟んでも、可塑剤との反応は防げない」と思っていたので、その発想はありませんでした。
つまり「可塑剤と反応してベタついてしまう塗膜の上に、反応しない塗膜があればベタつかない」という事なんでしょうか。
>クレオスのウェザリングカラー(油絵の具と同等のもの)もベタつきはでません。
これもそもそも買った事が無いので知りませんでした。
エナメル塗料かそれに近いものだと勝手に思っていたので意外ですね。
いろいろと貴重な情報をありがとうございます。
実際に試してみた上で記事に追記しようかと思います。