昨日頃からゲーセンに登場となった、セガSPMフィギュアのSDS穂乃果ちゃんをレビュー。今月から月に2体ずつのリリースとなるシリーズの第1弾。
商品名:ラブライブ!スーパープレミアムフィギュア 高坂穂乃果-SUNNY DAY SONG
メーカー:セガ
キャラクター原作:アニメ「ラブライブ!」
全体
プライズものはアミューズメント景品という性質上、法律で原価の縛りがあります。セガがこのシリーズの前に出していた「Snow halation」のシリーズ、その前の「それは僕たちの奇跡」シリーズとも、コストの限界の中でいかにクオリティの高い製品にするか、という試行錯誤・意気込みを感じさせられましたが、それは今回も変わらず。むしろより洗練された完成度という感じがしました。詳細は本文にて。
大きさ
同じセガプライズの「それは僕たちの奇跡」の穂乃果、「Snow halation」の穂乃果と比較。
同じ「SPM」ブランドである「Snow halation」と同じくらいの大きさだろうと予想していたのですが、さらに少し大きなサイズとなっています。台座のアーチが無い分、そのボリュームが本体に回ってきたという感じでしょうか。
スケールとしては1/7くらいだと思います。
アルターの1/7スケールのことりちゃんと並べてみました。
頭部の大きさなど、各部のボリュームからみてほぼ同じくらいのスケールではないかと。
※追記
翌週にリリースとなったことりちゃんと並べて。
穂乃果がかがんだポーズ、対してことりちゃんはつま先立ちなので分かり難いのですが、各部の大きさ・長さから見てスケールは揃っていると思います。
エリーチカも並べて。エリチは穂乃果やことりちゃんとほぼ同じ身長になってしまっていますね。うーん、残念。
希と並べて。希はちょっと小さめな感じです。
花陽と並べて。かよちんは穂乃果やことりちゃんと並べて丁度良いくらいでしょうか。
凛ちゃんはちょっと大き目ですね。
真姫ちゃんと並べて。
真姫ちゃんもスケールは穂乃果と同じくらいでしょう。
にこと。
これまでのセガプライズと違ってようやくにこが小さくなったのですが、「身長が低い」というより「全体が小さい」という感じなのがちょっと気になります。
海未ちゃんは穂乃果よりちょっと小さめのスケールです。
各部
頭部
これまでのセガプライズのラブライブのフィギュアと違い、髪は成型色の上からシャドウ吹きのグラデーションとなっています。
美少女フィギュアにおいて肌は成型色が常識、というか絶対という認識があると思いますが、他は塗装であるべきという風潮があるように思えます。でも髪って光を透過するものなので、成型色の透明感を用いた表現もありだと思います。実際、最近はプライズ以外のフィギュアでも髪に成型色を用いているものが時々見られますよね。コストが厳しいプライズものならここは成型色を使うべき部分でしょう。
リボンは塗装。イエローのラインは塗りわけがちょっと甘く、重なっている部分の手前で途切れてしまっています。
欲を言うとリボンはもう少しフチにシャープさが欲しかったところ。「それは僕たちの奇跡」のフィギュアの方がリボンはシャープ。
顔はこれまでに出たセガのプライズフィギュアの穂乃果の中では最も良く似ていると思います。パッケージにも使われているサンプルとはアイプリントの印象が結構違いますが、私は実物の方が好き。
細かい事ですが、このフィギュアの残念な部分が首と頭に分割が出てしまっていること。目立ち難い分割になってはいますし、実際陰になる部分と言う事もあって普通に見る分にはそうそう気が付かないかもしれません。でもちょっと残念ですね。
胴体
この衣装の大部分を占めるレッドは、ソックスの部分以外全て成型色。しかし安っぽさがなく非常に良い質感。ゲーセンでUFOキャッチャーの中に飾られているのを最初に見た時は塗装だと思ったくらいです。
上半身のインナーのオレンジも成型色。ベージュや白ラインが塗装となっています。髪と同じ成型色のようなので、今後リリースされる他メンバーではどうなるか分かりませんね。
安っぽさを感じさせないとは言えわずかに透明感がある成型色のレッドに比べると、塗装であるベージュ部分は全く透明感が無いのがちょっと不自然ではあります。このベージュも成型色なら良かったですが、流石にそこまで分割するのは厳しいでしょうか。
そのベージュ部分に付いている黒い紐は一体成型なのでややシャープさに欠けるのが残念。このサイズなら胴体と紐の間にきちんと隙間が空いて欲しいと思うのは贅沢な話でしょうか。
細かいライン以外では、首周りは唯一ホワイトが塗装である部分。「それは僕たちの奇跡」でもこの辺はやっぱり塗装でしたね。しかし周りのレッドの反射があるせいか?成型色である他のホワイト部分との質感の差をあまり感じません。
このホワイトの襟もフチがちゃんとシャープです。
袖のホワイトは成型色。袖のフチもきちんとシャープです。指は爪が塗り分けられています。
ジャケットのフチやスカートのフチはもちろんシャープに造形されています。
脚
前述の通り、ソックスだけはレッドが塗装です。衣装とソックスでは材質が違うでしょうから、ソックスだけ色が微妙に違ってもおかしくないと思います。このソックスのダイヤ型の直線の塗りわけが非常に綺麗。造形も、筋肉やソックスのシワがきちんと作られています。
靴もレッド・ホワイトともに成型色。リボンや靴底が塗装となっています。
台座
台座はこれまでのセガプライズのラブライブのフィギュアより派手に。曲名の「SUNNY DAY SONG」のロゴが入っており、この曲らしいポップな雰囲気。フィギュア本体と併せて色のバランスも良い感じです。
総評
プライズフィギュアという限られたコストの中での最適解、というと言い過ぎでしょうか。
プライズのフィギュアは可能な部分は成型色仕上げにしてしまうべきだと思います。塗装の工程を減らす、という事はもちろんの事ですが、塗装箇所が減ればそれだけ色移りや塗装表面の汚れといった不良も起こりにくい。
しかし無闇に成型色で良しとしてしまうと光の透けが目立つ安っぽいものになってしまう。成型色の部分と塗装の部分とでの質感の違いも気になる。どこを成型色にしてどこを塗装とするかが難しいところでしょう。
「それは僕たちの奇跡」で見られたような「同じ材質・同じ質感であるべきところが部分によって塗装だったり成型色であったりするための違和感」「成型色が安っぽい」といった欠点は改善されました。レッドは塗装かと思った程に透けの少ない質感です。ホワイトは塗装と成型色が混在していますが、周辺の色が照り返しているせいか、あるいは塗装自体が厚塗りではないために成型色が微妙に透けているせいか、塗装の部分と成型色の部分とでの質感の差が少ない。
「Snow halation」の時点でその辺はかなり良くなっていたのですが、今回より良くなったと感じたのが髪が成型色になった点。衣装が成型色なら髪も成型色の方がベターだと感じました。髪より服の方が光が透けているっておかしいよな、と感じたのですよ。この方が自然だと思います。あと経験上、髪は色移りや塗装の汚れが特に多い部分なので、その点でも成型色仕上げがが望ましい。
人によっては「髪や服は塗装の方が良い」という人もいるとは思うのですが、私はこの穂乃果を見てこう感じました。
続いてリリースになる他のメンバーにも期待していますが、一方で穂乃果は衣装が赤だからこのクオリティに出来たのかも・・という危惧もしています。
他のキャラは衣装がイエローだったり、袖だけホワイトだったりするんですよね。レッドは成型色が安っぽくならずに済んでも他の色はどうでしょうか?穂乃果より他のキャラの方が衣装の装飾が細かいので、同じ色で塗装と成型色の混在も増えるかもしれません。その辺がちょっと心配ではあります。
以上、セガのSPMフィギュア、SUNNY DAY SONG衣装の穂乃果のレビューでした。
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