レビュー:Hiya Toys プレデター シティハンター


「Hiya Toys(ハイヤトイズ)」という中国のメーカー?の1/18スケール「プレデター2」のアクションフィギュアをレビュー。
※2020年 5/9追記
今更なんですが、足首にヒンジによる前後可動がある事を確認したので追記修正しました。

商品名:Exquisite mini 「City Hunter」
(国内版は「プレデター / シティーハンター 1/18 アクションフィギュア」)
メーカー:Hiya Toys(ハイヤトイズ)
キャラクター原作:映画「プレデター2」

内容


本体、台座、台座連結用ジョイント、手首パーツ左右2種、背骨付き骸骨、収納状態スピア、展開状態スピア、ディスク、プラズマキャノン、という内容。

全体


材質についてパッケージ等に記載がないのですが、触ってみた感じですと部分によって軟質・硬質ありますがほぼ全部PVCのようです。一部の関節のみABSっぽい。
肌も含めて全て塗装となっています。

1/18スケールという事でかなり小さいのですが、造形はかなり精密。塗装も体表のブラウンの模様や斑点もきちんと入っています。

大きさ比較 他のプレデターのフィギュアと並べて

NECAのプレデターと比較


NECAのアルティメットシティハンターと並べて。
NECAは大体1/10ぐらいのスケールなので、その半分とまではいきませんがかなり小さいサイズです。NECAのフィギュアがこんなにもデカく見える。

HOT TOYSのAVP SNAP KITと並べて

このくらいのサイズ帯のプレデターとして真っ先に思い立つのは、ホットトイズから映画公開当時に発売されたAVPのトレーディングフィギュア。

そのスナップキットのスカープレデターと並べて。
HiyaToysの方がやや大きいですね。

コトブキヤのワンコインフィギュアのプレデターと並べて

続いて国内メーカーのフィギュアと並べてみましょう。かつてコトブキヤから発売されていたトレーディングフィギュアである「ワンコインフィギュア」でプレデター2が商品化されていました。

ワンコインフィギュアはものによってサイズは微妙に違い、雄叫びを上げるプレデターはワンコインのラインナップの中では小さい方でした。HiyaToysの方がややサイズは大きめです。でもスピアはワンコインの方が気持ち少し大きかったり(笑)

S.H.モンスターアーツのウルフプレデターと並べて


ブログでレビューはしていませんが、バンダイのS.H.モンスターアーツで発売されたAVP2のプレデターと並べて。
モンスターアーツは1/12くらいのスケールなのでNECAよりは小さいサイズですが、でもHiyaToysに比べるとかなり大きい。

大きさ比較 プレデター以外の大きさが近いフィギュアと並べて

プレデター以外でスケールが近いものと並べてみました。

海洋堂のカプセルトイ「ドクロマン」と並べて


海洋堂のガチャ「ドクロマン」と並べて。
スケールは近いと思いますが、少しドクロマンの方が大きいかも。

このプレデターには人間の背骨付き頭蓋骨が付属しますが、それと比べるとドクロマンの方が大きいですね。

食玩のSHODOと並べて

バンダイから発売されている仮面ライダーの食玩「SHODO掌動」のショッカー戦闘員と並べてみました。

同じくらいのスケールかな・・と思うのですが、ショッカーの方がこのプレデターより腕や脚が太いのが違和感。やっぱりちょっとSHODOの方が大きいスケールでしょうか。

各部

各部について可動についても解説。

頭部


この小ささながらこめかみのスリットもきちんと造形されています。目の部分のメッシュは流石に再現されていません。それなら目の部分は濃い色で塗り分けて欲しかったですね。

頭部も肌の部分は細かく模様が塗装されています。


このフィギュアの素晴らしい部分の一つがこのドレッドヘア。
先に比較で紹介したホットトイズのスナップキットではドレッドは一体のパーツであまり曲がらず、頭部の可動の邪魔でした。HiyaToysのこれは非常に柔らかい材質で、根元のあたりで何本か繋がって成型されはいるものの一本一本がバラけています。
このため可動の邪魔になる事が全くありません。ここはNECAよりも優れていますね。


もう1箇所NECAよりも優れているのが首の可動。頭部と首の間だけではなく、首と胴体の間にもボールジョイントがあり可動します。


これによってかなり上を向いたり、下を見下ろす事も可能。横方向への傾きもかなり動きます。
ドレッドヘアが邪魔にならない事もあり、首の可動範囲は非常に広く、NECAよりも圧倒的に良い。

胴体


アーマーは軟質素材で出来ており、胴体とは別パーツ。
ずらす事が出来るので、右腕を上に上げたり頭を右に向かせる時に邪魔になりません。
ネットはモールドされています。塗装がずれてしまっていましたが、ここは個体差もあるだろうと思いますのでやっぱり出来れば店頭で見て選びたいところですよね。


腹と胸の間に可動があり、ここのボールジョイントでひねる事が出来ます。
NECAのアルティメットはここの可動はかなり隙間が無い構造でしたが、それに比べるとHiyaToysのこれは少し隙間が大きめ。とは言え、画像はアップで撮っているので結構隙間があるように見えますが、実物はかなり小さいのでさして気になるほど隙間が空いてはいません。
NECAに比べると隙間がある分、動かしやすいです。


NECAと違って胴体のアーマーは全て軟質。背中側のアーマーも柔らかくて曲がるので、かなり上体を反らす事が出来ます。


一方で残念なのが腹と腰の間に回転可動が無い事。腹から腰は繋がった一つのパーツになっています。大きさを考えるとここを回転可能にするのは厳しいでしょうか。


この大きさながらポーチもきちんと再現されていますが、ちょっと紐が長すぎると思います。ブラブラして邪魔。紐が長くて取り外すのは容易なので、いっそ外してしまった方が遊びやすいとは思います。


この小ささなので流石に肘は2重関節ではありません。肘は90度くらいまでの可動範囲。
流石にリストコンピュータの開閉も出来ません。


リストブレードはこの小ささながら伸縮可能!!この大きさなので流石にちょっと厚ぼったいですがなかなかのシャープさ。材質は柔らかいので破損の心配はまず無さそう。


しかもこの大きさながら肘とガントレット部分の間で回転可動が出来ます(もちろん左腕も出来ます)。肘が2重ではないものの、なかなかポージングの自由度は高いです。


この小ささながら手首の造形・塗装もなかなか細かい。サイズが小さいフィギュアだけに指が細くて柔らかいために容易に指で押し曲げることが可能なので、パーツを温める必要なくスピアや骸骨を持たせたり外したり出来ます。

肩周りはNECAと同じような構造なのですが、NECAに比べるとやや劣ります。

まず左の肩アーマーはNECAと違って軟質ではありません。また腕との接続が上腕ではなく肩なので、アーマーが邪魔で上腕が回転させ難い(回転出来ないわけではないです。)


腕はここまでしか上げられません。
肩アーマーの接続方法の違いから跳ね上げて逃がす事が出来ないというのもあるのですが・・・

肩の上面を正面に向けてみたところです。何故か肩関節の切り欠きが左腕の方が少ないのです。ここを右と同じにしてくれればアーマーが大きいとは言えもう少し左も上に上げられたはず。

脚部


股関節が難アリです。
と言っても可動範囲が狭いわけでも保持力が無いわけでもなく、動かし難い。あと耐久性も心配。
股関節はボールジョイントなんですが、ここがスムーズに動きません。
足を左右に開く可動は問題なくスムーズに動くのですが、前後に足を動かそうとするとボールジョイントが動いてくれずにジョイントの軸をねじってしまうだけになりがち。


ドライヤーで温めて太ももを外して見るとジョイントのボールはかなり大きく、これがガッチリと太ももの受けにはまるようになっています。対してジョイントの軸が細い。ボールが大きいので保持が固すぎ、軸が細すぎるのでここがねじれるばかりになってしまうのだと思います。

そこで一旦太ももを外してボールジョイントの受けにシリコンオイルを塗りました。これでだいぶスムーズになったのですがやっぱりちょっと引っかかる感じがあり、軸の材質は頑丈そうではあるのですが細いのでねじ切れないか怪しい。

前後に股関節を動かす時は左右に足を開く動きをさせながら前後に動かせば、たぶん軸がねじれるのを防げると思うのでこうしてます。

それにしてもこの股関節、ボールの受け側がここまで切り欠かれているのですからもっと軸が太くても問題なさそうに思えます。
この軸の部分は(たぶん)ABS製で、胴体本体のパーツとは別パーツになっているので、この部分が今後改良されてくれたら良いのですけど・・。

そんなわけで取り扱いは注意が必要そうですが、可動範囲は広いです。


股関節の上部にも切り欠きがあり、腰周りも軟質で曲がるので脚を左右にかなり広げる事が出来ます。


腰周り。
NECAのシティハンターは左右のアーマーは太ももに付いているという構造でしたが、HiyaToysは腰にぶら下がっている構造。この腰周りは軟質でかなり柔らかいので股関節の可動を全く妨げません。
腰の前後のアーマー(色がカッパーの部分)もここと一体です。これが素晴らしい。
NECAもホットトイズの2.0もこの前後のアーマーはゴム紐で留めてる構造で、動かしていると勝手にずれてしまいましたが、HiyaToysはそのストレスがありません。NECAもこの部分は素直に股間に固定にすれば良いのに。

可動は素晴らしいのですが、前後と左横のアーマーがカッパーな以外はブラック一色で、質感の表現としてはちょっと寂しい感じです。
右横のディスクホルダーについては付属品のディスクのところで後述。


膝は2重関節で深く曲がります。NECAよりは若干劣りますが。


この膝関節でちょっと残念なポイントが、膝を真っ直ぐに伸ばせない事。
赤丸で示した部分にストッパーとなる出っ張りがあり、これ以上曲がらないようになっています。


このストッパーのせいでこれ以上真っ直ぐに伸ばせないんですよね。
真っ直ぐに立たせようとした時に膝が逆側に曲がらないようにするためにストッパーを設けたのは分かるのですが、ちょっとストッパーが大きいようです。


足首はこの大きさながらヒンジがあり、前後に可動します。


そのヒンジとすねの接続はボールジョイントですが、ここではわずかにしか傾ける事が出来ません。前後にはヒンジで可動出来ますが、足首を内側に傾ける可動はこのボールジョイントでのわずかな可動しかないため、接地はちょっと難アリです。
小さいフィギュアで足首は細いので指で押し曲げてしまう事は出来ますが、もちろん弾力で元に戻ってしまいます。


足裏の穴に台座のピンを挿して立たせれば、この曲がりで強引に接地させる事が少しは可能。でも台座のピンは1本だけですのでもう片方の脚は接地出来ないです。

この足首の関節、この大きさでここまで前後に動くのは凄いと思いますし、おかげで脚の動きに表情が付けられます。ただ、やっぱり前後よりは内側に可動出来るようにして欲しい。


ポーズによっては接地できますけど、足を大きく左右に開くと接地出来なくなってしまう。
せっかく股関節や膝関節の可動範囲が広いのに、この接地の悪さはもったいない。大きいサイズのフィギュアに比べるとパーツの厚みを薄くする限界が相対的に厳しいので、NECAほど足首の可動のクリアランスが稼げないのは無理もないとは思うのですが、それなら足首の接続部の見た目を少し犠牲にしてでも接地出来るように可動を工夫して欲しかったです。

付属品

スピア


収納状態と展開状態の両方が付属。


小さいながら造形は精密。

手首パーツ


平手が左右2種類付属。指を大きく開いた方の手は根元に角度が付いています。

ディスク


小さいながらもディテールが入っています。
腰アーマーのホルダーに取り付け可能。


ホルダー側にはピンが2本あり、これをディスクの穴に挿して取り付けます。
NECAのディスクはまともに取り付けておけないのでこれは良いアイディア・・・と思いきやダメです。
アーマーが軟質ですからピンも軟質なので弾力で穴になかなか差し込めない。そして差し込めてもすぐに外れてしまう。たぶんディスクの中心のでっぱりが邪魔なのだと思います。


取り付けるとこんな感じですが、少し浮いてしまっています。すぐ外れてしまうのでダメですね。

プラズマキャノン


これも本当に小さいパーツです。なぜか色はシルバー。


プラズマキャノンはレールに沿ってスライド可能で、根元で回転して向きを変える事も出来ます。

このプラズマキャノンもちょっと難アリで、外れてしまいやすいです。

収納状態と言いますか、一番下まで下ろした状態なら比較的外れに難いですが、でもやっぱり紛失注意。

骸骨


ホワイトの塗装の上からレッドを塗って拭き取ったという感じの仕上げになっています。洗ったけど血の色が染み付いているという感じでしょうか。もっと血まみれの方がらしいと思いますね。

台座とジョイントパーツ


地面?錆びた鉄板の表面?
よく分かりませんがディオラマ的な表面になっている台座です。足首の解説でも触れましたがピンを足裏に挿して立たせます。
右のH字型のパーツはジョイントで、同シリーズの他のプレデターと台座を連結するためのもの。


台座を裏返したところ。この溝にジョイントを差し込んで他の台座と連結するという事のようですが、私はこのシティハンター以外は入手していないので実際に連結はしていません。

総評

小さいサイズながら造形と塗装は良く出来ており、腕の可動こそNECAに劣るもののこの大きさとしてはかなりスゴイと思いますし、頭部や股関節の可動に至ってはNECAよりも優れています。

そして何より遊びやすさという点で大きく優れていると感じます。
リストブレードが柔らかい素材で破損の心配が無い。腰の前後のアーマーが一体なのでずれたりしない。ドレッドヘアが柔らかくて可動の邪魔にならない。スピアや骸骨を手に持たせたり外したりする際に、手首パーツを暖める必要が無い。あと単純に小さいので手に取りやすい。


足裏の穴に台座のピンで固定できるため、フィギュア事態が小さくて軽いこともあってかこんなポーズでも余計なスタンド等を付けずに立った状態に出来るのも嬉しいところ。(流石にこんなポーズで長時間飾るのは関節に負担が掛かるのでやめた方が良いですけど。)

それだけに、足首の接地の悪さが 本 当 に も っ た い な い です。足首が接地していないとカッコ悪い。そうなると出来るポーズが限られてしまう。せっかくのポテンシャルを台無しにしてしまっている感がありますね。
足首の前後可動の表情も捨て難いのですが、やっぱりこれは同じヒンジで前後ではなく左右に可動の方が良かったのではないかと感じます。

以上、HiyaToysのシティハンターのレビューでした。

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