だいぶ今更ですが、NECAのアルティメット版「ボーグ」をレビュー。
アルティメット版ロストトライブの最初の1体として、2020年の10月くらいに発売。
2022年に再販があったようなんですが、私が購入したのは初販時。
- 商品名:「ロスト・プレデター アルティメット 7インチ アクションフィギュア」
- メーカー:NECA(ネカ)
- キャラクター原作:「プレデター2」
内容
本体、オープンマウス頭部、マスク頭部、手裏剣、刀、左右持ち手、ディスク持ち用右手、という内容。
本体
肌色が成型色で他は塗装。ただ、胴体とお尻だけは肌色も塗装になっています。
素体はもちろんアルティメット シティハンターと同じもの。
ボーグ、3回目の商品化
アルティメット版という形でロストクランのメンバーが再商品化されているわけですが、ボーグだけはこれが3回目の商品化で、1つ前の世代の素体で既に2回商品化されています。
1回目がシリーズ6で、劇中のボーグ。2回目はシリーズ11で「バトルアーマー・ロストプレデター」としてNECA独自設定のマスクや武器を装備した状態でのフィギュア。
今回のアルティメット版はシリーズ11と同じデザインで新素体版という形です。
劇中の「ボーグ」には出来ません
後発のアルティメット版ロストクランのメンバーは、劇中の姿に追加でフィギュアオリジナルの装備が付属という形になっています。つまり劇中に無いNECAオリジナルのフル装備にも出来るし、劇中通りの姿にも出来る。
しかしこのロスト・プレデターは腰回りのボロ切れは付属しませんし、バックパックを外す事も出来ませんので劇中の「ボーグ」にする事が出来ません。
他のアルティメットのプレデターに比べて、素顔頭部がマウスオープン・クローズの2種類も付属するのは良いところなんですが、(むしろ後発の他のメンバーは何で素顔頭部が1種だけなんだと思った。)劇中のボーグには出来ないのは惜しいところです。
過去のフィギュアとの比較
左がシリーズ6、真ん中がシリーズ11、右がアルティメットです。
肌の成形色や体表パターンの塗装は3種3様で、色味や彩度は結構違います。
前腕のガントレットは、NECA公式の画像だとアルティメット版は平らな面が内側になっています。しかし旧素体の2体は平らな面が外側で、劇中のスーツもこの向きだったようです。
とは言え、アルティメットはガントレット部分で回転可動があるため、NECA公式の画像は無視して同じ向きに出来ますけどね。
旧素体2体は左手が深く握った持ち手になっていましたが、アルティメットは交換用手首が付属するにも関わらず左の深く握った持ち手がありません。鞘の向きからすると、剣は左手で持つべきだと思うんですけどね・・。
アーマーのメタリックブルーの色味は3体ともほとんど同じですが、ウォッシングの色の違いでシリーズ6が最も彩度が高い印象を受けます。
シリーズ6(左)とアルティメットの素顔頭部を比べるとグリーンの塗装が全然違います。
シリーズ6は頭頂部がほぼグリーン一色に塗られていますが、劇中スーツの頭頂部の体表パターンはアルティメットの方が近いです。
シリーズ11(左)とアルティメットでマスクの比較。実は結構形が違います。
アルティメットでは目はツインアイですが、シリーズ11ではその間の部分も繋がっているバイザー状の目。
アルティメットは頭頂部に電池が入っていて蓋が外れる都合。頭頂部がマスク本体から少し浮き上がっています。
旧素体はこれしか肘が曲げられません。冗談みたいですが全く動かないに等しい程。パイプの部分が邪魔をしてしまうのです。
アルティメットは2重関節になっているので、パイプがちょっと引っかかるとは言え現行素体の他のプレデターとほぼ変わりない可動範囲。
各部
可動についてはアルティメット シティハンターと基本的に同じなので、シティハンターと可動範囲が異なる部分のみ言及します。
頭部
クローズマウス
オープンマウス
マスク装着頭部
映画版トランスフォーマーみたいなデザインだと、シリーズ11の時から思っています。
発光。画像だと何故かピンクっぽく写っていますが、実際の発光はレッドです。
頭頂部の三角形みたいな部分が電源スイッチ。
頭頂部の蓋を外すと中にボタン電池が入っています。
LR521という型番のボタン電池が最初から付属していますが、この型番の電池は国内のメーカーは製造していないようです。
しかしSR521という型番の電池で代用可能との事。
(情報元:https://kaname78.halfmoon.jp/battery/lr521.html)
付属していた電池が切れてしまったので、SR521SWという型番の電池を購入してみたところ使用出来ました。
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腕
前腕のガントレット以外、シティハンターと同じです。
劇中の「ボーグ」のスーツでは平らな面が外側なんですが、このフィギュアのNECA公式の画像では平らな面が内側。
ガントレットをどちらの向きだと考えるにしても、そのまま肘を曲げるとパイプが当たってしまうので可動範囲は他のプレデターにやや劣ります。
ガントレットを90度回転させてパイプが当たらないようにすれば、他のプレデターと同じく深く曲がります。
アルティメット化の恩恵が最も大きいのがこの腕部。前世代と比べて腕の可動範囲の向上がもっとも大きな改善点であるというのはNECAのプレデター全般に言える事なんですが、ボーグは前世代のプレデターの中でダントツで肘が曲がらないフィギュアでしたので、それに比べたらもう隔世の感があります。
胴体
胴体のアーマーはシリーズ11のものと形状も全く同じのようです。旧素体でもシティハンターは胴体とアーマーが別のパーツで作られていましたので、そのまま使えるという事なんでしょう。
正面側は劇中のボーグと同じなんですが、背面はバックパックが付いています。このバックパックはアーマーと一体で着脱は不可能。
胴体は肌色が成型色ではなく塗装。成型色の部分に比べてグリーンの色味の無い肌色になってしまっています。
バックパックとプラズマキャノンは右肩。ここは劇中のボーグにはなくシリーズ11の時にNECAによって独自にデザインされた部分です。胴体のアーマーと似た雰囲気のバックパックは、多数のパイプが繋がっています。ただ、ジャングルハンターのように腕に繋がっているわけではないので可動の妨げにはなりません。
プラズマキャノンは平面主体の形状で、収納状態ではこのように基部とアームとでツライチになるという変わったデザイン。
展開状態のキャノン。アームの根元と、キャノンとアームの接合部がボールジョイントで可動。
アームのデザイン的には中心の丸い部分で動きそうなんですが、ここに可動は無し。
シルエット的には背負っている鞘ですが、腰に付いています。メタルギアライジングの雷電みたい。
腰アーマーに2か所で固定されています。1か所はこのシルバーの背骨のようなパーツ。この背骨は軟質で曲げられます。
腰に固定されているので、このように上半身をひねっても鞘は後ろで浮いているような状態。
右腕を後ろに動かすように上半身を捻ると、バックパックと鞘がぶつかってしまいます。
しかし背骨状のパーツは軟質で曲がる上、腰アーマーは本体に固定されておらずに動かせるのでそのまま上半身を捻る事は可能。
ただ、鞘がバックパックにぶつかって引っ張られるので、こんな風に腰アーマーも引っ張られた状態にはなります。
腰ではなく背中に背負っている方が現実的な取り回しもフィギュアとしての動かしやすさも良いと思うんですけどね。ここもシリーズ11と変わらない部分です。
腰後ろの真ん中にはネットランチャーらしきものが見えますが、取り外しは出来ません。
鞘に剣を納める時、剣の向きはこうです。刀身のオレンジ色の側が右。
鞘に剣を納めた状態。鞘は先端が空いているので、納刀時に剣の先端が出ています。油断すると右太ももに刺さりそう。
腰回りは左右にアーマーはありませんし、前後のアーマーも軟質で曲げる事が可能。このため股関節の可動範囲はシティハンター等と変わりありません。
左前面に収納状態の手裏剣が付いていますが、固定されていて取り外しは出来ません。
脚部
脚は普通のボーグと同じ。右の太もものアーマー以外はシティハンターと同じです。
その右太もものアーマー。
ブラウンの部分は旧素体版だとどちらもシルバーの上からブラウンでウォッシングだったのですが、アルティメット版では単なるブラウンです。
脚部だけではなく全体に言える事ですが、アルティメット版シャーマン以降のフィギュアと違ってデジタル印刷が使われていないので、それらと比べると体表の塗装は見劣りしますね。
付属品
刀
これもシリーズ11と同じです。刀身がオレンジ色なので、赤熱化して熱で溶断する武器という事でしょうか。
シリーズ11は腕の可動範囲が狭くて本当にただ持っているだけしか出来ませんでしたが、アルティメット版の可動範囲のおかげでようやく刀で様になるポーズが出来ます。
手裏剣
これもシリーズ11とたぶん同じもの。実はシリーズ11の手裏剣が行方不明なので、たぶんです。
シリーズ14のスカー プレデター(素顔頭部)のレビューでも触れていますが、この手裏剣はデザイン的にはAVPに登場するものながら、AVPのプレデターに付属している手裏剣とは実は形状が異なるパーツになっています。
左のAVPプレデターに付属の物と比べると微妙に小さくて刃の形状が少し異なっています。
交換用手首
鞘の向きからすれば刀は左手で持つ方が自然だと思うのですが、旧素体版と違って深く握った左の持ち手が無いため、左手での刀の保持は厳しいです。
一応持てますが、スカスカなので保持は出来ないです。
総評
現行素体での再商品化で良く動きますし、頭部は素顔がオープンマウス・クローズマウスの2種類ある上にマスク状態も発光ギミックあり、と後発の他のアルティメット版ロストハンター達に比べて充実しています。
付属品の数だけで見れば後発の他のプレデターの方が多いですけど、何度も付属しているスカルトロフィーとかスピアより、頭部パーツが充実している方が良い。
しかし劇中のボーグに出来ないのが惜しい。
シティハンター素体は旧素体も胴体アーマーは別パーツなので、シリーズ6のボーグとアルティメットを分解出来れば、組み合わせて現行素体の劇中ボーグにする事は出来そうなんですが、旧素体も現行素体も胴体に関してはユーザーが差し替えられるように設計されてはいません。
だから後発のストーカー・プレデター(ブラザー・ボア)のアルティメットの胴体アーマーは真ん中で割れて着脱出来るような構造・デザインになっているわけです。
おそらくはシリーズ11で既に武装状態のボーグを独自にデザインして、そのデザインのままアルティメット化したからこうなってしまったのでしょう。
もしシリーズ11のそれが存在せず、このアルティメット版で初めて独自の武装を追加であったなら、きっと劇中のボーグにも出来る前提のデザインになったでしょうね。それがこのフィギュアよりカッコ良かったかどうかは分かりませんけど。
現行素体の普通のボーグも欲しいけど・・・望み薄いかな
数年前だったなら、おそらくアルティメットではない普通の「シリーズ〇〇」で現行素体版の劇中版ボーグが商品化されただろうな、と思います。それこそアルティメットジャングルハンターにオープンマウス頭部が無いので、30thアニバーサリーでアンマスクドジャングルハンターが発売されたように。
でも今は、NECAって特にプレデターに関してはアルティメット以外のフィギュアはもう全然出ていません。
「NECAのプレデターはいっその事、頭部がマスク有り・無し両方、手首もいろいろ付属のアルティメットだけで商品化して欲しい」と以前の私は思っていましたし、今は実際そうなってくれたのですが・・・このボーグだけに関してはもどかしいですね。
深く握った持ち手(左)が付属していればエルダーも・・・
鞘の向きからすると刀は左手で持つ方が自然ですし、実際に旧素体のシリーズ11は両手とも刀を保持できる手首になっていました。
ところがアルティメットでは深く握った持ち手(左)は存在しない・・と言いますか旧素体のジャングルハンター・シティハンター用の手首パーツの中で、深く握った持ち手(左)だけが現行のヒンジ関節仕様のものが未だに存在しない。
このロストプレデターの時点で深く握った持ち手(左)があったなら、アルティメットのエルダーもきちんとナタを左手で持てたろうになあ・・・・。
以上、アルティメット版ロスト・プレデターのレビューでした。
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