レビュー:NECA(ネカ) アルティメット エルダー・プレデター


ようやく発売となった、アルティメット版エルダーのレビューです。

商品詳細

  • 商品名:「エルダー・プレデター アルティメット 7インチ アクションフィギュア」
  • メーカー:NECA(ネカ)
  • キャラクター原作:「プレデター2」

このエルダーで、「プレデター2」の最後に登場するロストクランの全員が現行の素体で勢揃いとなりました。3体ほどレビューしていないプレデターがいますが、エルダーから先で。

プレデター2/ エルダー・プレデター アルティメット 7インチ アクションフィギュア
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内容


本体、マスク装着頭部2種、交換用手首一式、バックパック、ピストル、プラズマキャノンエフェクト、スカルトロフィー2種、という内容。

マスク頭部は2種で、肩のパイプは無し

予約開始時に公開されたNECA公式の画像と明らかに異なる点が2か所あります。
1つはマスク装着状態の頭部が2種類。
公式の画像では頭頂部にギザギザが付いている方の頭部だけしか画像になく、他のアルティメット版ロストクランのメンバーに比べると内容が寂しい感じがあったのですが、実際の商品はゴールデンエンジェルと同じく2種類付属となっています。

もう1か所が肩のパイプが無い事。

これは不良品を引いたわけではなく、海外の方のレビュー等を見ても全て肩のパイプは無いので仕様だと思います。映画劇中のエルダーはジャングルハンターと違ってこのパイプは無いのが正解なのですが、過去にNECAから発売されたエルダーのフィギュアはパイプが付いていました。(比較は後述)

本体


肌が成型色で他が塗装。
ただし下腕の手首付近だけは肌が塗装になってしまっているといういつもの仕様です。
アルティメット ジャングルハンターと同じ素体なので可動範囲も基本的に同じ。なので本レビューでは可動範囲については基本的に触れません。

旧素体版と比較


プレデター2のエルダーはシリーズ3、シリーズ12(商品名はエルダープレデターV2)で商品化されており、今回のアルティメットで3度目。
左からシリーズ3、シリーズ12、今回のアルティメット。
素体もそれぞれ1世代目、2世代目、3世代目、とアップグレード。

まず肌の色は3種で全然違いますね。
シリーズ3はほぼホワイトに近いグレーの成形色、シリーズ12はグレーの上から青味がかった色の塗装、アルティメットはグレーの成形色の上から部分的にオレンジが薄く塗られていて、やや肌色っぽい色味。
エルダーはNECA以外からも商品化の機会が多いキャラクターですが、肌の色はいわゆる肌色の方が多いでしょうか。グレーなのはNECAと、HiyaToysのver.2くらい。
劇中のスーツは顔の制作途中の画像だと肌色っぽいグレーに見えるので、アルティメットはそれに準じた感じでしょうか。


今回のアルティメットで右の肘辺りに巻かれている布が初めて再現されています。


左腕も、網のようなものが巻かれた状態が再現されています。
またポーチの形状はシリーズ3だけが異なり、シリーズ12とアルティメットは同じ形状。


ナタの鞘は、アルティメットはシリーズ12と同じ形状。シリーズ3だけ形状が違いました。


牙に付いているピアスは、シリーズ3とシリーズ12はプラ製で太かったのですが、アルティメットでは金属製の輪っかになりとても細いです。


先にも触れましたが、今回のアルティメットだけ肩アーマーと胸アーマーに繋がっているパイプが無くなっています。


シリーズ12もシリーズ3に比べると塗装が細かかった。しかし最近のNECAはデジタル印刷を使っているらしく、アルティメット版はさらにクオリティが上がっています。
特に頭部の模様は非常に精微な仕上がり。

各部

頭部

先の旧素体との比較でも述べましたが、頭頂部の体表も目元も非常にクオリティの高い仕上がりになっています。


ドレッドの塗装も綺麗なグラデーションになっており、ところどころ濃い色の斑点が入っていて旧素体よりもクオリティが上がっています。髪飾りの塗装も旧素体より丁寧ですね。


マスク頭部。こちらの頭部は目に発光ギミックがあります。


頭頂部を外すと下に電池とスイッチがあり、ONにしてからまた頭頂部の蓋を取り付けるという仕様。


私はこのゴールデンエンジェルのマスクってあまり好きではありません。せめて色がアーマーと同じならまだしも・・NECA公式の画像に比べるとややくすんだ色味になっていてマシではあるのですが・・・。
でも目が光るのはやっぱり良いですね。


この頭頂部の蓋と頭部本体の間に少し隙間があるのが残念。発光させるとここから光が漏れます。


こっちの頭部パーツだけ、実は肌の部分が成型色ではなく塗装になってしまっています。


マスク頭部2。予約開始時の画像には無く、発売時に追加されました。こっちの頭部には発光ギミックはありません。

予想外にカッコ良い!!

私はゴールデンエンジェルをカッコ良いと思っていなくて、フィギュアも買っていません。このマスク、ジャングルハンターからそう遠くない形状ですけどツリ目で下膨れであんまりカッコ良くないと思っていました。

ところがこのアルティメット版エルダーでこのマスク頭部を付けてみてビックリ。
実物はそんなに下膨れ感が無く、顔の部分が小さく見えてカッコ良い。これで色がアーマーと同じなら良かったのですけど。

マスクだけ色がゴールドというのは、やっぱりAVPのエルダーを意識しての事なのかな?

胴体


青っぽいグレーの体表にブラックのネットだけなので、塗装としては結構シンプルです。
ネックレスやポーチ等、装飾品は細かく塗り分けされています。

右腕


今回のアルティメットで初めて(というかエルダーのフィギュアとして初?)の再現となった布。
NECA公式の画像では鮮やかな青なワッペンの部分は、実際の製品では黒に近い色です。
劇中ではリストブレードは付いていないのですが、今回もブレードは付いたまま。


この布のパーツは接着されておらず腕に通してあるだけなので、位置をずらす事が可能です。


本来の位置のままだと肘の可動はかなり制限されてしまいます。


布をずらせばもう少し肘は曲げられます。とは言え、本来の素体の可動範囲よりは狭まってしまいますね。

右ガントレットごと新規パーツにした方が良かったかも

布だけ新規で作るのではなく、右の下腕ごと新規パーツにしてくれた方が良かったと思います。そうすれば布がこんなに厚ぼったい造形にならなかったでしょうし、肘の可動範囲もここまで狭くはならなかったでしょう。
でもその場合は下腕全体で1パーツにされて、ガントレットと肌の境目での回転が出来なくなりそうだから微妙かな・・・。

左腕


記事冒頭で述べたように、左肩アーマーと胴体アーマーを繋ぐパイプはありません。なのでジャングルハンター素体なのに腕を大きく上に上げられる・・・のですがバックパックを付けるとそこまで動きません。


ガントレットは網のようなものが巻かれた造形になっています。このため現行の素体共通の仕様であるリストコンピュータの開閉はありません。
肩アーマーとガントレットを繋ぐパイプは今回も付いたまま。劇中ではこっちのパイプも付いていないんですけどね。

本当はシティハンターのリストランチャーが付いている?

豆魚雷のブログでも触れられていたこの網。「プレデター2」のブルーレイでエルダーの登場場面を確認してみると、確かに網っぽい。あるいはほつれた布かもしれない。
で、見て気が付いたのですが・・エルダーの左ガントレットはジャングルハンターのそれを90度回転させて使っている・・のかな?このフィギュアでガントレットを90度回転させた状態にすると、肘を曲げた時にパイプが多分千切れます(笑)

90度回転させていると仮定して、劇中のそれはリストコンピュータがある位置にシティハンターのリストランチャーのようなギザギザしたシルエットがあるように見えます。細部が見えないので何とも言えないですが・・。

下半身


ジャングルハンターと同じで、足首だけシティハンター(サンダルを履いていない)です。
旧素体のシリーズ12も足首はこの仕様でしたが、劇中では足元はスモークで全く見えないので、サンダルを履いていないという根拠は不明です。

なお現行のジャングルハンター素体では毎度の事なんですが、股関節の可動範囲(特に脚を前に出す可動)に関しては一つ前の素体であるシリーズ12の方が気持ち少し広いです。

付属品

バックパック


ジャングルハンター素体ではおなじみのバックパックですが、エルダーなのでプラズマキャノンはレーザーサイト付きの物(シリーズ12と同じ)

プラズマキャノンエフェクト


これも他のジャングルハンター素体のプレデターと同じものです。色はオレンジ。
先端付近だけクリアーのままで、それ以外がクリアオレンジの塗装で、他のプレデターのエフェクトパーツのようにホワイトの塗装はほぼありません。(先端付近に薄っすらと塗られているだけ)
このくらいのシンプルな仕上げの方が無難に綺麗で良いと思います。

スカルトロフィー2種


これも他のプレデターに付属したものと同じで、色が違うのみ。
NECA公式の画像だと色がイエローっぽいホワイトで、劇中でシティハンターが磨いてトロフィーウォールに飾ったそれに近い色味だと感じていたのですが、実際の製品はオレンジというかピンクっぽい色味。

手首パーツ


最近のNECAプレデターではいつものヤツ、という感じの交換用手首。
で、これが問題。深く握った持ち手が右しかない。

そう、ナタを持つにはこの深く握った手でないといけないのですが、右しか無いんです。劇中でナタは左手で持っていますし、鞘が右腰にあるのですから左手じゃなきゃおかしい。
旧素体ではきちんと左手でナタを持てたのですが、アルティメットは出来ません。

これじゃ保持出来るわけがない。

確かに現行のヒンジ関節になってから(というかそれ以前から結構長い期間)この深く握った左手は見ていませんけど、まさかエルダーに付属しないとは・・・。
他のプレデターには必ずしも必要ではないでしょうけど、エルダーは絶対これは必要でしょう。

ゲーム「プレデター ハンティンググラウンズ」では右手で使う武器なんですけど・・やっぱり左手で持ちたい。

ナタ(エルダーソード)


今回も刀身は先端の方だけエッジがシルバーになっています。
この刀身の塗装はシリーズ12と同じくシルバーで塗られた上からグレーで塗られており、先端付近のエッジだけはこのグレーを剥がしてシルバーが露出しているようです。
なのでシリーズ12同様、鞘に納めたり出したりを繰り返しているとグレーがどんどん剥げてシルバーの面積が増えます(笑)
上の2枚の画像だけは、一度も鞘に納めずに撮っていますが、他の画像は鞘に納めた後なのでシルバーの面積が違っています。

フリントロックピストル


旧素体に付属していた物と同じ。色は旧素体に比べるとブラウンもゴールドも鮮やかです。


ハリガンにピストルを渡す時の、ベルトから抜き取るポーズもアルティメットなら再現可能です。

総評


ようやく待望の現行素体版エルダー プレデターの登場。
3回目の商品化でありながら、他のアルティメット版ロストトライブのメンバーと違って新規の武器を付けるのではなく細部の再現度を上げるという違いを出してきたのは良いと思います。
ただちょっとツメが甘いと言いますか、微妙に痒いところに手が届いていないもどかしさがあります。

マスク2種よりもオープンマウス頭部を!

頭部が3種付くというのなら、マスクを2種よりも素顔を2種・・つまりクローズマウスとオープンマウスの両方を付けて欲しかったです。
新規の武器を付けるのではなく細部の再現度を上げるという方向性なら劇中に無かったマスクを2種類にするよりは映画のエルダー プレデターのフィギュアとしての再現度・充実度を優先すべきでしょう。
おそらくNECAがエルダーを商品化するのは流石にこれが最後でしょうし・・・。

左手でナタが持てなくてどうする!!

これはダメでしょう。
他よりもまずこれだろ。基本だろ、と思います。旧素体のフィギュアではちゃんと左手がナタの持ち手だったのに。
今後の他のプレデターに使う事が無いとしても絶対にこれは付けなくてはいけないと思います。

鞘にナタを納めるポーズもアルティメットは可能となったというのに・・。

でも色はとても良い

映画劇中のスーツの色が正確には分かっていないわけですが、個人的には一番イメージに合致する色だと感じています。
マスクがゴールデンエンジェルなのはちょっとうーん・・・なんですけど、まあ映画には登場しないマスクはオマケみたいなもんだという事で良しとします。誰もが納得するエルダーのマスクをデザインするのって難しいと思うし。

なので左手でナタが持てればそんなに文句無かったのですけど・・・・シリーズ3の左手を改造して使ってしまおうか考える今日この頃です。

以上、アルティメットのエルダーのレビューでした。

プレデター2/ エルダー・プレデター アルティメット 7インチ アクションフィギュア
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プレデターのフィギュアが欲しい人へのアドバイス(おすすめ等)

映画の実物の形状にそこまで詳しいわけではないのであまり確実な事は言えませんが、プレデターのフィギュアについてはそれなりに詳しいつもりです。

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